オリエントピンク 中国産ピンク系大理石のご紹介

オリエントピンク(Orient Pink)のしらべ

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東洋の一番西の端に位置するトルコで切り出される、スモーキーなピンクの大理石が「オリエント ピンク」です。
アジアとヨーロッパの境に当たるこの国は、洋の東西が入り混じった不思議な雰囲気の国で、「オリエント ピンク」も一風変わった趣のある大理石です。

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「オリエント ピンク」の原産地

トルコ共和国は国土のほとんどがアジア圏ですが、ヨーロッパ圏にも渡っています。
この国の南東部にあるディヤルバクルは、クルド人が住む中心的な街です。
クルド人はイラン系の山岳民族で、世界中に数千万人がいますが、独自の国家を持っていません。
メソポタミア文明を生んだチグリス川沿いで、古くから黒海地方や地中海地方、現在のイラン、イラク方面を繋ぐ交易の拠点として発展してきました。
その為に、様々な権力に支配されてきた歴史があります。
その時々の権力者は、この街を守るために城壁で囲むようになりました。
それが、古代ローマに端を発する、中国にある万里の長城に次ぐ長さのディヤルバクル城塞です。
主に玄武岩で作られている長さ約6㎞の旧市街地を囲んでいるディヤルバクル城塞と、街とチグリス川の間に広がるヘヴセル庭園と呼ばれる耕作地がユネスコの世界遺産に登録されています。
ヘヴセル庭園は時代によって多様な作物が作られていました。
古代では食料を生産し、中世に於いては養蚕業の為に桑が植えられていました。
現在も農耕地として利用されている部分もありますが、何より自然の動植物が生息する重要な地域となっています。

 

「オリエント ピンク」の特徴

 

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本磨き

オリエントとは東洋的と言う意味があります。「オリエント ピンク」の色合いは、基本的には少しくすんだピンクをしています。
その中に同色系で濃い色の線がたくさん入っていて、陶磁器に見られる貫入(かんにゅう)と呼ばれる、細かなひび割れのように見えます。
その見た目は、オリエンタル模様の代表とでも言える、花曼荼羅のような細かくて緻密な線で描いた美しい花の絵のようでもあります。
線の色は、地色に対して濃い目の物が多いのですが、中には薄い色合いのものや、白い線が入った物もあります。
そのような微妙な色の違いが、複雑な模様を描き出していると言えます。
色合いはくっきりとした鮮やかな感じではありませんが、柔らかいイメージのあるピンクや、黄色味が加わったサーモンピンクに近い色をしたものが多く、青味が入って薄い紫に近い色合いをしたものもあります。

「オリエント ピンク」を取り扱う時の留意点

お手入れについて

近年人気のあるクエン酸は食品にも含まれている成分なので、環境に優しい掃除用のアイテムとなっています。
また、重曹などもエコロジーな洗剤として利用されています。
これらは、住環境における様々な汚れを落とす事ができる、優れた素材です。
しかし、大理石に対しては使わないでください。
大理石の主成分は炭酸カルシウムで、これは化学作用に弱い性質があります。
特に酸に弱く、クエン酸などが付くと、溶けだしてしまう事があります。
通常は、洗剤などを使わずに柔らかい布で乾拭きしてください。
大理石専用の洗剤もあるので、汚れがひどい時などには使用方法を熟読して利用してください。

色や柄について

「オリエント ピンク」は中間色の大理石です。
元々はっきりした色合いではないので、同じ採石場で切り出された石でも色の違いが出てきます。
単に色が濃いとか薄いとかではなく、色の見かけが変わることもあります。
赤味が強い物や青味のあるもの、黄色がかった場合はベージュにも見えます。
それによって、模様の見え方も変わってきます。
天然石である事を留意して利用してください。

「オリエント ピンク」に適した製品

調度品

テーブルやドレッサーなどのトップに使われます。
「オリエント ピンク」の柔らかい色合いは、室内を優しい雰囲気で包んでくれるのではないでしょうか。
また、キッチンや洗面台のトップにも利用できます。
大理石の特性として水回りには向かないのですが、撥水処理などのきちんとしたコーティングを施したものでしたら問題ありません。
「オリエント ピンク」の温かみのある色は、明るい空間を演出する事が出来るでしょう。

タイル状の石板で

大理石は熱伝導率が低いので一度冷えたらすぐには温まりません。
逆も同じで、温まると冷えにくい性質を持っています。
この性質を利用して、お菓子やパンを作る時のこね台やのし台として使用されます。
また、近年では石のお皿も人気が出ています。
冷えた料理が温もる事を防ぐ効果があります。
「オリエント ピンク」は優しい色なので、お料理やお菓子などを引き立てる事も出来るでしょう

 

「オリエント ピンク」のまとめ

「オリエント ピンク」の採石場があるディヤルバクルは、銅の国と言う意味を持つ名前の街です。
第一次世界大戦の前には、この地域に複数の銅の鉱山があったことからこの名前を付けられました。
銅は赤味を帯びた色の金属なので、和名で「あかがね」と呼ばれていて、「オリエント ピンク」の色と通ずる所があるようです。
「オリエント ピンク」は、いかにも大理石と言うような色と柄の大理石ではありませんが、エキゾチックな一風変わった使用方法が見つかる石材ではないでしょうか。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

300角…13699円
400角…14488円

2022年11月のしらべ

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