クリスタル大聖堂( Crystal Cathedral )

「クリスタル大聖堂」のご紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

世界で初めて作られたディズニーランドのすぐ近くにお城のようなガラスの教会が建っています。メガチャーチと呼ばれる、近代の巨大な教会建築の始まりとも言われた建造物です。週末になると数千人の信者が礼拝に訪れる、光り輝く「クリスタル大聖堂」をご紹介します

「クリスタル大聖堂」の設計者

アメリカの近代建築とモダニズム建築の代表と言われたフィリップ・ジョンソンは、後にポスト・モダニズムへと移行していきました。20世紀の初頭では、ヨーロッパを中心に合理的で機能性を重視した建築物がもてはやされていました。これがモダニズムと呼ばれる建築方法です。しかし、そのような機能性のみに重きを置いたことで、見た目を全く度外視するような味気ない建物になっていたのです。20世紀の後半になるとポスト・モダニズムと言われる、機能性はそのままに、外見の美しさにも重点を置くような建築スタイルが生み出されてきました。彼はアメリカ建築界の巨匠とも呼ばれていますが、このような建築におけるスタイルの変遷を経験してきたことも大きな要因となっているのではないでしょうか。また、才能は元より資金力や情熱、行動力もあった事は、多くの高層建築を実現させてきた理由になるでしょう。恵まれた環境と建築に於ける彼の思いは、アメリカ建築家協会のゴールドメダルや最初のプリッカー賞受賞と言う栄誉に現れています。

「クリスタル大聖堂」の所在地

「クリスタル大聖堂」は、アメリカ合衆国の西海岸にあるカリフォルニア州のオレンジ郡に建っています。大都市であるロサンゼルスのすぐ南にあり、週末のレジャーを楽しむ人が多く訪れるところです。ここには、世界で初めて作られ、世界中でもトップクラスの集客を誇る、ディズニーランドを代表にいくつかのテーマパークなどのレジャー施設があります。また、小さな街ほどもあるような大規模なショッピングモールも複数営業しています。太平洋岸に位置するところで、美しいビーチも散在していて、多くの海水浴客が訪れます。サーフィンをするのに最高の浜辺もあり、大きな大会も開催されています。他にも、ハイキングや乗馬も楽しめる広大な森林を含む州立自然公園が、大自然の中での休暇を楽しめる場所を提供しています。穏やかな気候で、年間の平均気温は20℃、一年の約7割から8割が晴天になる地域なので、世界中からの観光客も一年を通して多く訪れます。観光はこの地域の経済を支える最大の業種ですが、近年ではIT関連の企業や、電子機器や半導体などの電子部品の製造業も増えてきています。

「クリスタル大聖堂」の特徴

1980年に完成した「クリスタル大聖堂」は晴天の空に溶け込むように建つ、巨大なガラスの城のようです。鋼の骨組みと1万枚以上の長方形のガラスで作られていて、ガラスは特殊な接着剤で取り付けられています。平面は平らに引き延ばした星形のようで、広大とも呼べる空間を作り出しています。内部から見る空はモザイク模様を織りなし、とても明るく、世界最大級のパイプオルガンが荘厳な空間を演出しています。祭壇などを備えた内陣と呼ばれる場所は、大理石の床でしつらえてあります。クリスタルとは結晶を表す英単語ですが、水晶を意味する言葉としても使われています。まさに巨大な水晶を思わせる尖塔も「クリスタル大聖堂」のそばに建てられています。「祈りの尖塔」と言う名のこの塔は、約72mの高さがあり、18階建てのビルに相当する高さがあります。その中に15cmから180cmまで様々な大きさの52個の鐘が設置されていて、美しい音色を奏でます。塔の基部に作られた祈りの部屋は、色とりどりの大理石の円柱で囲まれて穏やかな華やかさを醸し出しています。クリスタル大聖堂」の壁に映る「祈りの尖塔」は二重の輝きを見せてくれます。日本と同じく太平洋岸の地震多発地域ですが、マグニチュード8クラスの地震にも耐えるように設計されています。

 

 

 

 

 

 

「クリスタル大聖堂」のまとめ

近くにあるディズニーランドリゾートの約半分もある教会の広い敷地には、「クリスタル大聖堂」の他にも気軽に立ち寄れるカフェや、噴水、宗教的な彫像が点在しています。週末には多くの信者が礼拝に訪れますが、広い教会内ではコンサートなども頻繁に開催されています。夕焼けの朱や曇天の鈍色など、空の色と共に百様の姿を望むことのできる「クリスタル大聖堂」は、正に天を映すカテドラル(大聖堂)と言えるのではないでしょうか。

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