エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ(Esplanade – Theatres on the Bay)

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「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」のご紹介

観光都市と言われる街に大規模な娯楽施設があります。街そのものは現代的な都市ですが、この施設は更に未来的な外観をしています。メタリックな見た目の「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」をご紹介します。

「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」の設計者

1923年にアメリカのペンシルベニア州で生まれた音響設計の第一人者で、建築家のラッセル・ジョンソンが「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」を手がけました。子供の頃から音楽に興味を持ち、教会の聖歌隊に入っていました。ラジオでオペラ音楽も聞き、将来はレコード制作のための技術者になりたいと希望していました。第二次大戦中は軍の通信隊にいました。終戦後に大学で建築を学び、劇場やホールを手掛ける仕事を始めました。良い響きを得るために、多くの古い劇場やホールを研究し、現在では当たり前となっている、コンサートホールなどの音響施設を作る上での様々な原則を打ち立てました。世界の著名な建築家たちと数々の共同作業もこなしてきた彼は、2007年に83歳でその生涯を閉じました。

「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」の所在地

東南アジア屈指の大都会は、一つの都市が一つの国です。シンガポール共和国の名前はサンスクリット語のシンガプーラから英語風に変えられた名称で、ライオンの町とも呼ばれています。千数百年前はテマセックと言う名の小さな漁村でした。14世紀にはシンガプーラと言う名が浸透して、近代まではその名前で呼ばれていました。19世紀になってイギリスの東インド会社が、この地の利に目を付け商館を建てました。その時にシンガポールと改称しています。20世紀の後半になってやっと独立国家となりました。近くの大国である中国やイギリスの影響を受けたこの都市は、多種多様な国や民族の人々が暮らす、一種独特な雰囲気のある街となっています。

「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」の特徴

二つの巨大なメタリックな繭の様なものが港に面した場所にあります。2002年に完成した「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」は、南国のフルーツ「ドリアン」をイメージしています。総合芸術文化施設として建設された建物です。この地域は気温が高く、空調の為のエネルギーも相当な消費量が必要となってきます。それを抑える為に、ドーム状の屋根の部分には約7,000枚の三角のガラスが使われ、アルミパネルの庇が付いています。これが太陽光を反射して屋内の気温上昇を抑えています。パイプオルガンを備えた広いコンサートホールを始め、映画館などのアミューズメント施設とショッピングや食事を楽しめる商業施設が入っています。

「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」のまとめ

エスプラネードとは、海岸や湖畔などのそばに作られた道の事です。ガーデンシティとも呼ばれるシンガポールには、元々の自然はほとんど残っていません。その代わりに大小たくさんの公園や庭が作られています。「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」の周りにもたくさんの樹木が植えられ、樹々の緑とメタリックな輝きが都会的な美しさを醸し出しています。

余談を一つ
「エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ」を特徴づけているガラスの屋根は人の手で清掃されています。少し複雑な構造なので、機械で綺麗にすることは難しいようです。近未来的な外観を保持するためには、原始的でも人の手が一番だということですね。