オスロ・オペラハウス(Operahuset i Oslo)

「オスロ・オペラハウス」のご紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

 北極海に浮かぶ氷山は多様な形と大きさのものがあります。太陽の光を受け輝く白や、海の色を映した青や翠色の宝石の様な色をしたものもあります。その氷山を思い起こさせるようなコンサートホールが、北欧の街にある港に建てられています。「オスロ・オペラハウス」は白く美しい建物です。 

「オスロ・オペラハウス」の設計者

 「オスロ・オペラハウス」は、建築設計のコンペ(コンペティション)と呼ばれる競技によってノルウェーのスノヘッタが勝ち取りました。ノルウェーのオスロに本拠地があり、アメリカのニューヨークにも拠点を置くデザインと建築の事務所です。ノルウェーの建築家シェルティー・トールセンと、ドイツ生まれのクレイグ・ダイカースと言うアメリカで活動している建築家の二人が中心となって運営しています。1989年に開設され、現在は30か国以上の200人近いスタッフをかかえています。建築物の設計、デザインの他、インテリアデザインやランドスケープ・アーキテクト(簡単に言うと日本の庭園設計のようなこと)などを手掛ける、建物と、その周りを取り巻く環境も整えるといった総合的な建築事務所です。プロジェクトの遂行には、様々な専門分野を担当するスタッフがそれぞれの専門だけでなく、部門を超えて意見を交換し合い、議論や検討を重ねています。それにより、思いもかけない解決法や新しいアイディアが生まれているようです。彼らは最先端の技術を駆使しても、伝統を重んじたスタイルを理念としています。 

Kjetil Tradal Thorsen & Craig Dykers

「オスロ・オペラハウス」の所在地

 北極海の一部、北大西洋に面した国、ノルウェー王国の首都オスロの港に「オスロ・オペラハウス」が建っています。氷河によって形成されたオスロフィヨルドの一番奥に位置する街で、周りには300以上の湖があり、40を超す大小の島があります。川は2本しかないので、この中の一番大きな湖がオスロの水源として利用されています。この街の名前の由来は諸説ありますが、オスロと言う言葉の解釈が「神々の平原」であるという説が有力です。三方を山に囲まれ自然が豊かなこの街では、しばしば野生動物が市街地の近くに現れています。地理的に恵まれた場所で、古くから海運関係の事業が経済を支えてきました。しかし、多くの船が行き来し、複数の造船所もあったことからオスロフィヨルドの水質汚染が問題となっていました。「オスロ・オペラハウス」の建設を含む臨海地域の再開発で、水質も改善し、現在では多くの水鳥も生息しています。画家のムンクが生涯のほとんどを過ごしたこの街は、文化都市でもあり、多くの美術館や博物館があります。また、オスロ大学をはじめとする高等教育を受けられる学校が50校以上あります。 

「オスロ・オペラハウス」の特徴

 遠景で見る「オスロ・オペラハウス」は、洗練されたシャープな形の白い波の様です。建物の白さは、外壁に使われている世界的に有名なイタリア産の白いカララ大理石が引き出しています。氷山を模したと言われ、ビョルヴィカと言う臨海地区の再開発計画の一環として2008年に完成しました。長い緩やかな勾配の屋根が二つあり、地面に接しています。そのような作りになっているので、屋根の上を歩くことができる事から多くの観光客や市民で賑わっています。建物の南側は水辺の方向で、大きなガラス張りの面になっています。ガラス張りの外壁には各所にソーラーパネルも配置され、環境に考慮した建物です。川でも海でもないフィヨルドの水面は、風のない時に水辺の様々な景色をくっきりと映し出しています。特に夜間などの暗い時間では、「オスロ・オペラハウス」の逆さまになった美しい姿を見ることが出来ます。屋内のロビー壁などにオーク材が使われ、床は大理石張りになっていて、天然の素材がふんだんに使われています。様々なインテリアも「スノヘッタ」が手掛けています。特にメインホールの天井、中央に取り付けられているシャンデリアは8,000個のLEDが使われている北欧最大のシャンデリアです。 

 

 

 

 

「オスロ・オペラハウス」のまとめ

 「オスロ・オペラハウス」の屋根の上に上がるとオスロ市内が一望でき、お天気の良い日はフィヨルドの遥か遠くまでの見晴らしも良いものがあります。各所にある段差は、ベンチ代わりに腰掛ける人も多くいます。しかし、雨などで濡れている時はとても滑りやすくなるようです。オペラハウスでは「自己責任で屋根の上に上がるように」と警告しています。「オスロ・オペラハウス」は、オペラや音楽に興味が無くても市民の憩いの場を提供できる建物です。 

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