オレンジ・キューブ(リヨン)(Le Cube Orange)

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「オレンジ・キューブ(リヨン)」のご紹介

フランスの内陸部にある街の家並みは、オレンジの屋根が並んでいます。二つの川が流れるこの街に、ひと際目立つ橙色の箱の様な建物が川の畔に建っています。見た目がちょっと楽しい「オレンジ・キューブ」をご紹介します。

「オレンジ・キューブ(リヨン)」の設計者

ドミニク・ジャコブとブレンダン・マクファーレンの二人が、共同で運営している建築事務所が「オレンジ・キューブ」を手がけました。ジャコブはパリで1966年に生まれ、美術や建築も同じくパリで学びました。マクファーレンは1961年ニュージーランドの生まれで、アメリカの大学で建築を学びました。彼らは、最新の機器を駆使して建築物の設計をしています。AR(拡張現実)と呼ばれる、自分たちのデザイン、設計した建物をPCで立体化し、建設場所の風景に重ね合わせて見ることができる方法をしばしば取っています。この方法ですと頭の中で想像するよりもリアルに見えますし、誰にでもわかりやすい手法となっています。

左ブレンダンマクファーレン 右ドミニクジャコブ

「オレンジ・キューブ(リヨン)」の所在地

フランス共和国の内陸部の東寄りにリヨンがあります。パリやマルセイユに次ぐ大都市です。ローヌ川とソーヌ川と言う二つの大きな川が合流する場所にあり、紀元前にローマの植民地として建設されました。内陸部の交易の拠点として栄え、様々な産業も発展してきました。その中でも繊維業、特に絹織物が有名になり、ジャガード織やミシンもこの地で発明されました。19世紀半ばに、蚕の病気によって絹産業が大打撃を受けた時には日本でも上質の絹が作られていることが知られ、蚕や生糸の買い付けに多くの人が訪れています。このような交流もあったリヨンの地の技術者が、19世紀後半に日本にやってきて富岡製糸場を作る手助けをしてくれました。

「オレンジ・キューブ(リヨン)」の特徴

鮮やかなオレンジ色の四角い建物です。穴がたくさん開いているチーズ(エメンタールチーズ)のようで、建物の角の部分に誰かが、かぶりついたような大きな穴が開いています。この穴は、建物の屋上の真ん中に開いている穴とつながっていて、建物の中央部にも風と光が届くようになっています。上空から見ると建物のほぼ中央に穴が開いているのがわかります。とても目立つオレンジ色は、外部を覆うアルミニウムで出来たレースの様です。そばを流れる川に浮かぶ無数の泡のような大小の丸い穴がたくさん開いていて、透明感もあり、建物を覆うベールの様でもあります。このファサードと呼ばれる外観を装飾している部分と、建物本体の間にはかなりの空間があって、各部屋のベランダや外通路の役割を果たしています。

「オレンジ・キューブ(リヨン)」のまとめ

この街を流れるソーヌ川とローヌ川の合流地点に近い場所に建っている「オレンジ・キューブ」は、この地区の再開発の一環として建てられました。以前は倉庫や造船所のドックなど港湾施設が立ち並ぶ、オールド・ハーバーと呼ばれていた地区でした。現在は、新しい試みを持った建物や斬新な建築物が立ち並び、遊歩道なども整備された美しい地区に生まれ変わっています。