ラ・トゥーレット修道院(Convent of the Tourette)

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「ラ・トゥーレット修道院」のご紹介

修道院と聞いて、俗世間と隔てられた静寂な雰囲気のある場所を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
「ラ・トゥーレット修道院」は比較的新しい修道院ですが、キリスト教の教えを守り、修道士達が共同生活を送る場としては歴史ある修道院と同じ位置を占めています。

「ラ・トゥーレット修道院」の設計者

19世紀末に生まれたル・コルビュジエは建築家と言うより、芸術家であったのではないでしょうか。
本名はシャルル=エドゥアール・ジャヌレ=グリと言い、ル・コルビュジエは自らが創刊した雑誌に持論を掲載したときのペンネームでした。
視力が弱いために家業である時計職人の道をあきらめた彼は、画家になるために美術学校へ通っていました。
その学校で彼に建築家としての才能があることを見出した先生がいました。
本格的な建築の教育は受けていませんが、実地での経験が20世紀初頭の建築界では型破りな方法を編み出す力となりました。
建築家として活躍する傍ら画家としての活動も行っていた彼はセンスもあり、様々な家具のデザインも手掛け多くの作品が残されています。

「ラ・トゥーレット修道院」の所在地

「ラ・トゥーレット修道院」は、フランス共和国の南東部に位置する第二の都市リヨンの郊外にあります。
ローヌ川とソーヌ川と言う二つの大きな川を有する地域で、古くから交易の地として栄えてきました。
今でも物流の拠点としての役目は続いていて、近隣の産地から様々な農産物もこの街に入ってきています。
豊富な素材と各地の食文化が「美食の街」としてもリヨンの名を高めました。
その象徴と言える行事が、二年に一度行われる「国際外食産業見本市」です。
そこでは様々な器具などの展示は元より、料理や製パンの技術を競う大会も開催されています。
中でも「パティスリー世界大会」は歴史も古く世界中の菓子職人が腕を競います。
日本のチームも何度も出場し、常に評価は高く優勝した年もありました。


「ラ・トゥーレット修道院」の特徴

かなり急な斜面に建っている「ラ・トゥーレット修道院」は、ル・コルビュジエの考え出したピロティと言われる方法をとって床面はきちんと水平になっています。
玄関に面した道から下の方向にどんどん柱が長くなり、最終的には2階分の長い柱が使われている部分があります。
コンクリート製のシンプルな外観で、中庭を囲む中空の四角な建物です。
下層階は共同生活のための部屋がいくつか作られ、特徴的なたくさんのガラス窓からは外の光が良く入りとても明るくなっています。
上の2階分は居住空間で、ワンルームの簡素な部屋がたくさん作られています。
基本的にはコンクリートの灰色の建物ですが、家具や扉、窓枠にカラフルな色がたくさん使われているので、冷たい感じはありません。
教会につながる扉は、まるで忍者屋敷の「どんでん返し」のような回転扉になっていて、祈りを捧げるための厳かな空間と区切りをつけているようです。

「ラ・トゥーレット修道院」のまとめ

リヨンから車で約30分のエヴーと言う町の小高い斜面に建つ「ラ・トゥーレット修道院」は、見晴らしがよく素晴らしい景色が望めます。
一般の人でも宿泊することができますが、修道士達が勤めをはたしている場所でもあります。
いろいろな制約もあるので気軽な気分で泊まることはしないほうがよいでしょうが、修道院の生活をわずかでも経験することはできるのではないでしょうか。