41クーパースクエア(Cooper Square)

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「41クーパー・スクエア」のご紹介

メタルな外見ですが透明感も持っている、ちょっと不思議な建物がニューヨークの街に建っています。伝統ある私立学校の創立150年を記念して作られた、未来を担う人々が学ぶキャンパス、「41クーパー・スクエア」をご紹介します。

「41クーパー・スクエア」の設計者

1944年アメリカのカリフォルニアで生まれた、トム・メインが「41クーパー・スクエア」の設計者です。カリフォルニアの大学で建築を学び、卒業後に建築専門の大学を創設するメンバーになりました。1974年には「モーフォシス」と言う事務所を開設し、建築設計の仕事を始めました。建築に対して独自の考えを持っていて、人々の暮らしや、環境、時代をうまく融合することを考慮して建物を作っています。しかし、そういう考えで作られた建物が奇抜な外見になることも多々あり、好奇な目で見られることから、「社会が建築に対して保守的である」と嘆いています。それでも「時代が進めば自分の作品とは違った見かけの建物が現れてくるであろう」と、彼は予想しています。

「41クーパー・スクエア」の所在地

ニューヨークのマンハッタン地区南部に「クーパー・スクエア」と言う通りがあります。19世紀の発明家で、アメリカに於いて初めて蒸気機関車を作り、実業家でもあった「ピーター・クーパー」が、私財を投じてこの地に学校を作りました。「資格のあるものは、誰でも無償で質の高い教育を受けることが出来なくてはいけない」と言う趣旨で「科学と芸術の発展のためのクーパー・ユニオン」を創立しました。学校創立から間もなく建てられた「クーパー・ユニオン基金」ビルは、現在もこのスクエアの北端に建っています。このビルはアメリカ国内で現存する、最古の鉄骨のビルです。ピーター・クーパーの死後、彼の偉業をたたえて、この通りを「クーパー・スクエア」と名付けました。

「41クーパー・スクエア」の特徴

ある面は、気ままに破いたような亀裂が入り、違う面は上からちょっと押しつぶしてみたように見える、形容しがたい形をしています。1階はガラス張りで、文字通り開かれた建物です。ほぼ全面に、無数の穴が開いているステンレス鋼が張り巡らされています。昼間はメタリックな外見ですが、暗い時間ですと内側の照明が透けて見えるので、透明感があります。このパンチング・メタルの外壁が、ビルのエネルギー消費を抑える役目を果たしています。アメリカの環境性能を評価するLEEDに於いてプラチナ評価を受け、将来を見据えた環境に負担をかけない建物になっています。

「41クーパー・スクエア」のまとめ

「41クーパー・スクエア」は、2009年に建てられました。クーパー・スクエア内に分散していた工学、建築、美術の3学部を1か所にまとめ、それぞれが競合し、共助していくことを目標の一つにしました。高い吹き抜けと、主導線である広い階段があり、教室以外でも思いついた場所で学生たちが議論など戦わせることのできる校舎です。大学のキャンパスなので、通常では部外者は入れませんが、定期的に館内見学のツアーも行っています。