イタリアの希少な大理石チポリーノグリーンのご紹介

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チポリーノグリーン(Cipollino Green)のしらべ

初夏の森を写しだしたような爽やかなイメージの大理石があります。アラバストロ大理石、または「たまねぎ石」とも呼ばれる薄い緑色をした大理石のチポリーノグリーンをご紹介します。

原産地

イタリア共和国の北部、ティレニア海に面した所にルッカ県があります。ここには一風変わった建物があります。「グイニージの塔」と言う建造物で、中世に力を持っていたグイニージ家が権力を誇示するために建てたと言われています。約四十五メートルの塔の屋上には樫の木が植えてあり、現在でも青々とした葉を茂らせています。また、サン・マルティーノ大聖堂をはじめ、荘厳で堂々とした教会や聖堂もいくつかあります。内部は一般にも開放され、宝物庫を博物館のように見せてくれる所もあり観光名所となっています。

特徴

建材としての石灰岩は大理石と言い、主成分は方解石と言う鉱物です。この方解石の変種に古代エジプトのファラオが好んだ、アラバスターと言う透明感のある白い石があります。ゴブレットやランプシェード等に使われていました。チポリーノグリーンは、アラバスターに近い組成でアラバストロ大理石と呼ばれています。模様は大き目でストライプ状になっています。また、渦を巻いたような模様があることから「タマネギ石」とも呼ばれています。チポリーノはイタリア語でタマネギを意味します。方解石の中の不純物で色が変わりますが、ニッケルが緑色を引き出しています。

取り扱う時の留意点

意外なようですが、水分は大理石の美しさの敵です。

岩石としては柔らかく、風雨による季節変化や、酸やアルカリ等の化学変化に弱い性質を持っています。目に見える大きさではありませんが、大理石には極小な穴がたくさんあいています。これは「巣穴」または「ピンホール」と呼ばれ、岩石が生成される時にできるものです。この巣穴に水分が入り込み、寒冷地の冬などでは水分が凍って大理石が割れてしまうこともあります。また、長期間放置している場合ではカビや苔が生えてくることもあります。このような特性をよく知った上で使用してください。

適した製品

建築物の美化のために使われます。


屋内の壁や柱の全体や一部分に使用されます。特徴的な色と模様はインパクトもあります。また、白大理石などと組み合わせて、デザイン性の高い内装に仕上げられている施工例もあります。さわやかな色合いのチポリーノグリーンは、高級感を高めるのに最適ではないでしょうか。

床や階段の踏み板
水平面に使われる場合は、ツヤを抑えて多少ザラつきを出す表面加工をした石材を使います。歩くときに滑りにくくするためです。水濡れしている場合ですと、特に滑りやすくなります。美しい床や階段になりますが、そのためには様々な加工や撥水処理などの保護を施されていることも忘れないようにしたいですね。

まとめ

知的で清楚な色合いが好まれ、古くから神殿や大聖堂などの使われてきた大理石のチポリーノグリーンです。最近では産出量も減ってきて希少な石材となっています。入手が困難になっているようですが、日本でも有名な幾つかのビルに使用されていますので、目にする機会はあるでしょう。忘れがちですが、石材も限りある資源なのです。