マイカリソスゴールド ギリシャエヴィアの希少なゴールド柄大理石のご紹介

マイカリソスゴールド(Mykalissos Gold)のしらべ

太古から権力者が好んだ色に「金色」があります。黄金の輝きは権力や富の象徴とされてきました。また、金茶色は豪華な中にも落ち着いた雰囲気と荘厳なイメージがあり、教会などの信仰の場にも多く使われてきた色です。その様な持ち味のある大理石のマイカリソスゴールドをご紹介します。

 

 

 

 

「マイカリソス・ゴールド」の原産地

神話の国ギリシャ共和国の東部に位置するエヴィア県で大理石の「マイカリソス・ゴールド」は切り出されています。エヴィア県の大半は、本土に沿うようにエーゲ海に浮かぶエヴィア島で構成されています。この島はクレタ島に次ぐ国内で2番目に大きく、もともと本土の一部であった土地が、太古の巨大地震で分離したと言う言い伝えもあります。

島のほとんどは石灰岩で出来ていますが、狭くはありますが平地の土地は肥沃で、盛んに農業が行われています。小麦や大豆などの畑や、地中海地方の特産品である植物油を抽出するためのオリーブも栽培されています。また、高品質のワイン醸造に欠かせない、ブドウの育成に必要な条件をこの地域は満たしています。夏は暑く乾燥していて、冬は穏やかな気温と適度な降水量があり、石灰質の土壌はブドウの栽培に適しています。その他にも果樹栽培が盛んで、特に良質な無花果が生産されていて、この島の特産品としてドライフルーツに加工された物が世界中に輸出されています。

「マイカリソス・ゴールド」の特徴

本磨き

「マイカリソス・ゴールド」は金茶色の大理石です。茶色をサビ色とも言いますが、その濃淡の中に薄いグレーの部分があり、茶色を引き立たせています。逆に、薄いグレーの地に濃い茶色が浮かび上がるような模様を作っている場所もあります。線模様もあり、はっきりとした茶色のスジが比較的多く入っています。このスジ模様はランダムに入っているので、ほとんど無い部分もあります。柄が均一ではないことは天然石である事の特性とも言えます。

「マイカリソス・ゴールド」が採石されている地域では、他の色の大理石も産出しているので、若干色が混じる事があります。この地域で切り出される大理石の中でも「マイカリソス・ゴールド」は薄い色になるので、色が混じると目立ちますが、逆に特徴的な色が利点となっているようです。何種類かの色が入っている大理石の宿命となるような脆弱な点もありますが、樹脂などで石材の裏を保護することによって強化されます。この裏張り加工が施されていると、石材の裏側からの吸水を防ぐこともできます。

「マイカリソス・ゴールド」を取り扱う時の留意点

水を吸いやすい特徴があります

美しい様々な色が入っている大理石は、色の接する所が弱いと言う弱点があります。色が違うと言う事は成分も違うので、そのような所は目に見えないほどわずかですが隙間が生じています。その隙間に水分は入り込んでしまいます。その為に、ツヤのある鏡面加工のオブジェなどが屋外に設置してあると、割と短い年月でツヤが落ちてしまいます。ザラついた表面になってしまうと苔やカビが生えることもあります。このような欠点も知った上で利用してください。

見た目の色柄について

「マイカリソス・ゴールド」の採石場近辺では他の色の大理石も採石されています。その様な事から色が混じる感じになる場合もあります。天然の石であることから、色が混じらなくても、地色が濃い目のものから白っぽいものまであり、色の幅が広くなっています。模様を作り出している部分も、細くたくさん入っている所や大きく太い線が入っている物があります。このように、同じ山から切り出されても見た目が多様になる事がある事を念頭に入れておいてください。

「マイカリソス・ゴールド」に適した製品

空間をゴージャスにします

 

内装材

壁や床、柱など屋内を装飾するために使われます。薄めの色ですので、同じ「マイカリソス」の中の赤大理石などと組み合わせてスタイリッシュにまとめた施工例もあります。モザイク模様の一部に使われると、「マイカリソス・ゴールド」だけを使う場合とは違った雰囲気にもなります。鏡面加工にした表面に照明の明りが反射すると、なお豪華なイメージを作り出せます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天板

ヨーロッパでは石材のカウンタートップなどはよく使われます。もともと石造りの家が多いことも要因の一つですが、良い石材を産出していることも使われる条件の一つでしょう。「マイカリソス・ゴールド」は暖か味のある色なので、ダイニングテーブルに使われると、くつろぎの空間にもぴったりな調度品となるのではないでしょうか。濃い目の金茶の線が多く入っている物などは、ショップのカウンタートップに使われれば、お店の格を上げる手助けにもなるでしょう。

 

「マイカリソス・ゴールド」のまとめ

地中海地方は古くから強大な帝国が興っては衰退してきました。その時々の権力者にも好まれて使用されてきた歴史のあるマイカリソスゴールドです。当時は違う名前があったのかもしれませんが、採石場はとても古くから稼働してきました。大理石のマイカリソスゴールドは歴史の一頁を彩ってきたと言えるのではないでしょうか。

2022年11月のしらべ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。