ムルシアブラウン(Murcia Brown)のしらべ

トルコ産ムルシア・ブラウンのご紹介

岩石は太古の時代から道具や素材として使われてきました。時代が進むと共に、様々な種類の石材が見つけ出され、それぞれの石と用途に応じた加工の技術が進歩してきました。石材の中でも大理石は高級な素材として珍重されてきました。トルコで産出する大理石の「ムルシア・ブラウン」もその中の一つです。

「ムルシア・ブラウン」の原産地

大理石の「ムルシア・ブラウン」の採石場は、黒海と地中海に挟まれたトルコ共和国のカスタモヌ県にあります。トルコ北部のほぼ中央に位置し、黒海の沿岸地帯になります。国内でも自然が豊かな地域で、黒海に面してはいますが、森林も多く、ゆったりとした休暇を過ごす人が訪れる場所です。

黒海は、わずかな海峡によって地中海と繋がっているので、塩分を含んだ水で満たされています。水の色が黒味を帯びていることからこの名前が付けられましたが、水の色の原因については諸説あるようです。

経済を支える産業は、主に穀物栽培などの農業が担っています。また、この地区の約半分の面積を占める森林が生み出す林業も盛んです。地下資源の埋蔵量も多く、種類が豊富な事が特徴的です。大理石と根本は同じ種類の石灰や菱苦土鉱(りょうくどこう)、医療面で有用なカオリナイト、銅や鉄など多様な鉱物が採取されています。このように、この地域は多岐に渡る自然の恵みを享受しています。

「ムルシア・ブラウン」の特徴

ブラウンと名の付く大理石はいろいろありますが、大理石の「ムルシア・ブラウン」は濃いグレーに近い色をしています。若しくは、少し赤味のあるグレーと言った感じの色で、日本語では「こげ茶色」と表されるような色に近い見た目をしています。全体的な色は暗くも明るくもない中間の濃さです。所々に濃い色の部分が、玉(ぎょく)のようにアクセントとなって入っている場合があります。色の濃い部分との境目には、細かい白いスジがたくさん入っていて、模様を作り出しています。全体的にはっきりした模様では無く、広い面を離れて見ると、霞んだような淡い感じの柄となっています。天然の石ですので、赤味の強いところや、ほぼグレーのところなど若干色味の違う所もあり、雰囲気がガラリと変わる場合があります。スジ模様も、とても多く入っている場所やスジの幅が広い部分もあって、小さいサイズのタイルなどでは違う石のように見える事もあります。最近になって採石が始まった比較的新しい種類の大理石ですが、貫禄のある色合いの大理石となっています。

「ムルシア・ブラウン」を取り扱う時の留意点

頑丈そうでも脆弱な点があります

大理石は石灰岩の一種です。石灰岩は化学作用にとても弱い性質を持っています。特に酸には弱く、強い酸が付着すると溶け出してしまいます。弱い酸でも長期間にわたると、やはり溶け出してしまいます。大理石の表面を美しい鏡面加工にした場合、曇りが出たりザラついたりするようになってしまいます。お手入れなどの際には中性の洗剤等をお勧めします。また、細かいスジ模様があることは、割れたり欠けたりする可能性が高くなるので、優しく扱う事が大事です。

色調の違い

「ムルシア・ブラウン」のように基本的な色が濃い石には、見た目の違いが現れる事があります。洋服や雑貨などでも、画像や写真で見るのと実物を見るのでは色の感じが変わってきます。天然石の場合にはこのような事が顕著に見られます。ブラウンと紹介していますが、色の雰囲気がモノトーンに近い事もあり、色の濃さについては薄目のものもあります。自然の産物であることを念頭に入れておいてください。

「ムルシア・ブラウン」に適した製品

「ムルシア・ブラウン」は、落ち着いた色です

ペットマットに

ペットが快適に過ごせるようなアイテムがあります。石材の特徴である熱伝導率の低さを利用して、夏のクールマットに利用されます。また、石材なので害虫が繁殖することが無く安心です。ただし、日の当たる場所に長時間置くと逆に暑くなってしまいますので、日陰に設置してください。「ムルシア・ブラウン」の色合いでしたら、汚れも目立ちにくく、自然な雰囲気の大理石のマットになる事でしょう。

天板に

キッチンやカウンターのトップに使用されます。大理石の「ムルシア・ブラウン」はシックで大人しい色合いです。しかも、あまり濃い色ではないので暗くなることもなく、落ち着いた雰囲気の空間に仕立てられます。ショップのカウンターなどに使われれば、高級感のある粋なお店作りに一役買うことができるでしょう。鏡面に磨かれた「ムルシア・ブラウン」のカウンターに照明の光が反射すれば、ゴージャスなイメージも作れるのではないでしょうか。

「ムルシア・ブラウン」のまとめ

山から切り出された大理石は、ほとんどの場合、陸路で港まで運ばれ船で輸送されます。大理石の「ムルシア・ブラウン」は黒海沿岸の地域で産出するので、日本へ運ばれるまでに多くの海を渡ってきます。採石場のある黒海地域は、古代のシルクロード(草原の道)の西の端でした。海を渡って一番東の端に当たるのが日本です。距離も時間もかけてやってくるダークブラウンの大理石に、遠い国へ思いを馳せるのもいいですね。