フィオールディペスコ イタリア産薄いグレー系大理石のご紹介

フィオールディペスコ(Fior Di Pesco)のしらべ

 

モノトーンの花が開いたようなイメージの大理石があります。産地であるイタリアの言葉で、「花」を表す「フィオーリ」と言う名前が付いています。硬い石の中に花が見出された、大理石の「フィオールディペスコ」のご紹介です。

 

 

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「フィオールディペスコ」の原産地

 

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本磨き

色ムラが激しいのでこんなのもあります

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イタリア共和国のフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州は、イタリア半島の東側とヨーロッパ大陸の間にあるアドリア海の一番奥に位置します。オーストリアとスロベニアに国境を接する州で、国の北東部に位置します。州の北部にあるフォルニ・アヴォルトリと言う小さな村に大理石の「フィオールディペスコ」の採石場があります。

この村はウーディネ県に含まれ、県都のウーディネから北東約70㎞の山の中にあります。この地域には古くから鉱山があり、村の東側にあるアバンザ山からはマラカイト(孔雀石)やアズライト(藍銅鉱、らんどうこう)、カメレライト(菫泥石、きんでいせき)など、様々な鉱物が採石されていました。

現在、この地域の経済は大理石の採石の他、山岳地帯であることを利用した、レジャーやスポーツを楽しむ人々によって支えられています。特に冬季のスポーツである、バイアスロンやクロスカントリーなどは大規模な大会も開かれています。

 

「フィオールディペスコ」の特徴

大理石の「フィオールディペスコ」は、薄いグレーの地色をしています。その中に白い部分が線状、あるいは帯状の太い柄や、ぼかしの様な模様となってランダムに入っています。また、茶色や赤く見えるような所が白い部分に沿って入っている場合もあります。その色と柄が、花が咲いたように見えることから、「フィオーリ」と名付けられたのではないでしょうか。着色している部分が多いと、グレーとは違う色に見える場合もあり、地色も濃淡があるので、濃い灰色のものは白い模様がはっきりと浮かび上がります。このように、多色で模様がきれいな大理石は、色の違う部分に含まれる鉱物が違う為に、宿命とも言える瑕の多い石種となります。色が違うと言うことは、均一の物ではないので、どうしても色の変わる部分が、割れや欠けの原因になってしまいます。石材の中では比較的やわらかく加工はしやすいですが、反面、柔らかいからこそ傷も付きやすくなっています。

「フィオールディペスコ」を取り扱う時の留意点

床に使用した時

柔らかめの石材なので、土足で使う場合の床でしたら定期的なメンテナンスが必要です。その際に使われるワックスや洗剤は中性の物を利用してください。大理石は古代の海洋生物が由来の石なので、化学作用に弱い性質があります。特に酸性に非常に弱く、せっかくのツヤがなくなって、ざらついたようになってしまいます。極端な場合、溶けてしまう事があります。一般住宅での屋内の場合は、夏は天然石の特性で足元がとてもひんやりしています。しかし、冬は逆に冷たさが欠点になってしまいます。絨毯などをひいて対処すれば、問題無いでしょう。

見かけの違い

「フィオールディペスコ」は、基本的には無彩色の大理石です。しかし、わずかに色の付いた部分があり、地色や模様を引き出している白い部分の色の濃淡が違うこともあります。地色が薄い場合には、ふんわりとしたイメージの模様になっていますが、濃い場合にははっきりとしたシャープな柄になります。このように、切り出された時期や深さによって石の雰囲気が変わる事もあります。

「フィオールディペスコ」に適した製品

表札

「フィオールディペスコ」は、基本的に薄く明るい色なので、文字を黒系にすればとても小粋な感じになります。また、色がグレーですので、門柱や玄関脇の壁の色に左右されず、邪魔をすることもありません。どんな所でもフィットできる表札になります。ハイセンスな高級感もあるので、ショップのネームプレートにもお勧めです。「フィオールディペスコ」のネームプレートは、お店のイメージアップのために一役買えるのではないでしょうか。

内装材

建築物の内側、特に床に使われることが多い大理石です。薄めのグレーなので、無彩色ですが明るい感じになります。また、無彩色の利点は他の調度品や装飾品の邪魔をしない事です。むしろ、そこにある様々な物を引き立てる役に立つのではないでしょうか。モノトーンの床は安定感もあり、洗練された落ち着きのある空間になるでしょう。

 

 

 

 

「フィオールディペスコ」のまとめ

「フィオールディペスコ」が切り出されている地域の山では、古来様々な鉱物が採鉱されていました。それらの鉱物はとても綺麗な色で、顔料として重宝されていました。クレオパトラがアイシャドーに使っていたと言われるマラカイトも産出していました。そのような土地であったことから、硬質な石の中に、花を見出すこともできたのかもしれません。このようなセンスを持った人々によって、世に送り出されている大理石の「フィオールディペスコ」です。モノトーンと言う控えめな色でありながら、使い方によっては、空間に華を添えることもできるのではないでしょうか。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

300角…31808円
400角…33071円

2022年11月のしらべ

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