ボテチーノフィオリート イタリア産ベージュ系大理石のご紹介

ボテチーノフィオリート( Botticino Fiorito)のしらべ

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古い歴史のあるお城があり、豊かな自然に恵まれた地域の山から切り出される、大理石の「ボテチーノ フィオリート」をご紹介します。「フィオリート」とはイタリアの言葉で「花が咲く」とか「花盛り」という意味です。まさに、この大理石を表している名前です。

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「ボテチーノ フィオリート」の原産地

博物館で飾られているバイオリン

大理石の「ボテチーノ フィオリート」の採石場は、イタリア共和国の中でも最大の人口を抱えるロンバルディア州にあります。ロンバルディア州は、スイスと国境を接するイタリアの最北部中央に位置します。アルプス山脈の南側に当たる地域にある、ブレシア県ボッティチーノと言う人口約1万人の町の周辺で大理石が切り出されています。

古来より採石されていたことから、この地で切り出される大理石には町の名称が付けられています。町の名前の由来は、古代の採石場所有者の名前であると言う説がありますが、確証はないようです。2,000年の歴史がある大理石の採石については、長い歴史を博物館で知る事ができます。石を切り出すための古代の道具や、古い写真、模型を使った中世の採石方法の紹介など、多くの資料を展示しています。

今日では大型の重機や最新の機械で大理石を切り出していますが、この博物館では昔の採石の大変さをうかがい知る事ができます。豊富な埋蔵量があるとは言え、大理石が宮殿や教会を彩るために使われてきたことも理解できます。

 

「ボテチーノ フィオリート」の特徴

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本磨き

大理石の「ボテチーノ フィオリート」は、「ボテチーノ クラシコ」と同じ地域で切り出される大理石ですが、柄の雰囲気が大きく違います。基本的な地色はベージュ系で薄めの色ですが、ピンクに近い色のものもあります。「ボテチーノ クラシコ」には波形のような線の模様がありますが、「ボテチーノ フィオリート」には線模様はほとんど無く、色の濃淡で表される、にじむような模様があります。この模様が咲き乱れる花のように見えることから、「フィオリート」の名前の由来となったのではないでしょうか。

石自体はとても緻密なので、磨けばツヤも出て光りますが、あえて切り出したままの状態で使うこともあります。割り肌と言って、石を割った状態のようなデコボコした表面を使用する事もあります。また、「水磨き」と言って、軽く研磨しただけの加工品もあり、ツヤ消しのような表面になります。はっきりとした模様はありませんが、まったく模様が無いわけでもないので、このように様々な表面加工で多様な見た目を引き出すこともできます。

「ボテチーノ フィオリート」を取り扱うときの留意点

寒冷地の屋外には向きません

大理石は外壁など屋外にも使えますが、ピンホールと呼ばれる極小の穴があるので、そこに入り込んだ水分が凍ると石が割れてしまいます。外気温が氷点下になるような寒冷地の屋外には使用しないほうがよいようです。

屋外使用について

「ボテチーノ フィオリート」を表札などに使用した場合、彫り込まれた文字の部分に風雨によってカビや苔が付くことがあります。薄い色の石なので、このような状態になると、とても見苦しくなってしまいます。こうした時には、ブラシ等で掃除すればきれいになります。放置しているとシミの原因になり、シミになってしまうと簡単に取り除けなくなってしまいます。定期的にホコリなどを取り除けば、美しいままの状態を長く保つことができます。

「ボテチーノ フィオリート」に適した製品

ボテチーノフィオリートに適するのは、温暖な地域の外壁や床材そしてカウンタートップです。

建築物の外壁

切り出したままの、いわゆる原石のような少しデコボコした表面の大理石を、建築物の外壁に使うことがあります。ただし、この場合には長い間風雨にさらされることで、色落ちする事があります。「ボテチーノ フィオリート」は薄い色なので、あまり気にならないかもしれませんが、このことを念頭に置いて使用してください。しかし、色がある程度落ち着くと、また格別の雰囲気が見られることでしょう。ナチュラルな風合いの「ボテチーノ フィオリート」なので、規模の大きい建物でも威圧感の無い外観になるのではないでしょうか。

床材

タイル状の大理石を「水磨き」で仕上げた物なら、土足で踏むような床にも安心して使えます。鏡面に磨かれたものは、見た目は良いのですが、雨などで濡れた場合には滑ってしまう可能性があります。また、「水磨き」の場合は心持ちツヤが少ないですが、多少のキズがついても目立たないのが良い点と言えます。「ボテチーノ フィオリート」の柔らかな色合いは、足元の落ち着いた雰囲気になるのではないでしょうか。

キッチン

大理石のキッチンカウンタートップは高級感があり、かしこまった雰囲気があります。しかし、「ボテチーノ フィオリート」の柔らかな模様と色合いは、だんらんの場にも相応しい素材と言えるでしょう。

 

「ボテチーノ フィオリート」のまとめ

ナチュラルな優しい色合いとほんのりした模様で人気の高い大理石の「ボテチーノ フィオリート」は、比較的お手頃な価格で入手できます。産出量も豊富で、使える場所も選ばず、まさしくオールマイティな大理石と言えるのではないでしょうか。建築物の外壁に使われることもあり、しっとりとした、品格のある外観を求めることができるでしょう。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

300角…14959円
400角…15276円

2022年11月のしらべ

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