ビアンコカララ イタリアの白系大理石のご紹介

ビアンコカララ(Bianco Carrara)のしらべ

 

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白系大理石の代表とも言われている種類の大理石のご紹介です。ミケランジェロのダビデ像もこの大理石を使って作り出されています。大理石模様と言えば、この「ビアンコ カララ」を模したものと言っても過言ではありません。誰もが大理石を思うときに、頭に浮かぶ模様の大理石です。

 

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「ビアンコ カララ」の原産地

大理石の「ビアンコ カララ」は、地中海の一部であるティレニア海に面するイタリア共和国中部のトスカーナ州で産出されます。州都はルネッサンスの中心地、芸術都市のフィレンツェです。「ビアンコ カララ」の採石はイタリア半島の付け根に当たる、マッサ=カッラーラ県のカッラーラ付近にある多くの採石場で行われています。カッラーラの地名の由来は、この地域の古代の言語で「石」または、「採石場」を表していると言われています。

およそ3,000年前には人々の暮らす集落があったと考えられていますが、古代ローマの時代には大理石を採石するために街が作られました。大変古くから大理石が採掘されていたことから、採石場を表すフランス語の単語や英単語のquarry(クウォーリィ)は、この地の名前が語源となっています。アルプス山脈の一部であるアプアンアルプスに属する多くの山々では、現在も白い大理石の採石が行われているので、一年中雪が積もっているような白い風景が見られます。

 

「ビアンコ カララ」の特徴

 

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本磨き

 

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水磨き

「ビアンコ」とはイタリア語で「白」を指します。白大理石の定番とも呼ばれる「ビアンコ カララ」は、白地に灰色が縞のようにまざりあって模様を作り出しています。白い大理石と言っても、グレーの部分が多いと全体に薄い灰色に見えるものがあり、淡い黄色の線が入っていることもあります。模様を引き出している灰色の部分も、にじむように少しずつ色の変わる所や、はっきりとした濃いグレーの線が見える所もあります。

採石場がとても多く、古い所から新しく切り出している所もあり、範囲も広いので場所によっては色や柄が大きく異なります。産出量は多く、切り出される大理石の平均的なサイズは大きいものがたくさんあります。その点から、色や柄および地色の白さでグレードがずいぶん変わります。

日本に輸入されるビアンコカララはビアンコカララCとか名前がついているものもあります。
これはイタリアでビアンコカララのランクを分けているからです。
AとかBというのは数少なく彫刻用に使われることなどが多く日本に輸入されることはまずありません。
このAとかBは純白でグレーの柄がほとんどありません。
次のCランクから日本に輸入されています。
その次はDランクなのですがDはかなり地色がグレーで人気がありません。
その中間のCDというクラスが規格品で輸入されています。

要するに高級品から、一般品まで含まれるということです。他の大理石に比べて、比較的硬い種類ですが、欠点としてはピンホールや巣穴と呼ばれる目には見えませんが小さな穴があることです。

「ビアンコ カララ」の取り扱いで留意点

ビアンコカララで注意したいのは、汚れとその手入れです。

湿気によるよごれ

ピンホールと呼ばれる目には見えないくらい小さな穴が多く存在することから、水分を吸収しやすい性質があります。濡れたまま放置すると、水気を吸ってシミになる事があります。最悪の場合にはカビやコケが生える可能性もあります。その様になった場合には、研磨しても完全に元通りになる事はありません。水気の多い場所に使用する時は、撥水加工など表面をコーティングしたものを使うことをお勧めします。

 

お手入れで注意したいこと

「ビアンコ カララ」の白さを保つためには定期的なお手入れが必要となってきます。お掃除などをする時には、大理石の性質を知った上で正しく行ってください。酸性又はアルカリなどの化学作用に弱いので、中性の洗剤等を使うことが大事です。特に酸には弱いので、強力な洗剤やカビ取り剤は絶対に使用しないでください。また、金属のタワシなどでこすると、簡単にキズがつきますので、柔らかい布等でお手入れをしてください。

 

「ビアンコ カララ」に適した製品

パンやピザをこねている台を見たことはありますか?
ビアンコカララはそういうテーブル台に使われています。

のし台、こね台

パン生地や麺をこねるための台が大理石の石板で作られています。適度な吸水性を利用することで、生地がベタつくことがないので重宝されています。加えて、石は熱を伝えにくい性質がある事も生地を作るうえで大事な利点です。また、重量があるので安定した作業が行えます。言うまでもなく、使ったあとは丁寧なお手入れを忘れないようにしてください。

 

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インテリア雑貨など

比較的安価なものもあり、加工が容易なので、ペーパーウエイトやペンスタンドなどのステーショナリーが作られています。また、アメニティグッズを納めるトレーなどもちょっとした贅沢感を求める事ができます。

 

 

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庭小石

グレードの高いものを切り出すときにたくさんの砕材が出ます。それを、同じくらいの大きさにそろえて、小石状にしたものを庭や花壇のアクセントに使用できます。白い小石はお庭の花々を引き立て、庭全体を引き締める良いアイテムとなるでしょう。

ペットのクールマット

近年のペットブームで大理石を利用して、ペットのためのクールマットが、多く売られています。適当な大きさの石板が、熱伝導率の低さを利用したペットの熱中症対策に使えるクールマットにも使われています。
とてもひんやりしていて、夏の熱中症予防に適しています。
柄の多い部分を使えば、汚れも目立ちにくいです。
また、ノミやダニの繁殖も無いので、清潔です。

 

 

ビアンコカララの大理石モザイク

大理石のモザイクがインテリアに人気があります。その中でも基本になる石がビアンコカララです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ビアンコ カララ」のまとめ

「ビアンコ カララ」は、名前は知らなくても白い大理石と言えば「これ」と、さし示されるような誰もが知っている大理石の代表的な石です。この大理石がふんだんに使われている場所が日本にあります。広島県尾道市にある生口島の耕三寺(こうさんじ)裏手に、「未来心の丘」と言う「ビアンコ カララ」を使った彫刻が立ち並ぶ所があります。瀬戸内海の海と空に白い大理石彫刻が映えるこの場所は、「ビアンコ カララ」の採れる地中海の海と空に似た風景があるのではないでしょうか。

耕三寺HP

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

本磨き
300角…12597円
400角…13386円
300×600…14973円
600角…22853円

水磨き
400角…13386円

2022年11月のしらべ

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