バルディリオヌボラート イタリア産グレー系大理石のご紹介

バルディリオヌボラート(Bardiglio Nuvolato)のしらべ

今にも伝説の龍がその姿を現しそうな模様をした大理石があります。
嵐の予感を含んでいるような空のイメージを持つ、「バルディリオ・ヌボラート」という名の大理石です。地中海に張り出した半島から切り出されている、モノクロームが美しい大地の恵みです。

「バルディリオ・ヌボラート」の原産地

イタリア共和国トスカーナ州は、地中海の一部ティレニア海に面したイタリア半島の付け根に近い所にあります。「バルディリオ・ヌボラート」の採石場は州の北部に位置するルッカ県セラヴェッツァと言う小さな町にあります。県都のルッカから北西に約30㎞離れた場所で、歴史のある街のピエトラサンタ近郊です。

ピエトラサンタは日本との繋がりが多く、共に良質の石材を産出していることから、大谷石を採掘している栃木県宇都宮市と姉妹都市の提携を結んでいます。第二次世界大戦の激戦地の一つであったことから、「ゴシック・ライン戦没者広場」と言う戦没者を悼む広場がありますが、そこには日系人兵士のブロンズ像が設置されています。彼はセラヴェッツァでの戦いで、自らを犠牲にして仲間の命を救ったことから、日系人初の名誉勲章を授けられています。もう一人、現在も活躍中の日本人がこの地にアトリエを構えています。北海道出身の彫刻家がこの地で採れる大理石を素晴らしい数々の作品に仕上げています。

「バルディリオ・ヌボラート」の特徴

本磨き

大理石の「バルディリオ・ヌボラート」の一番の特徴は、濃いグレーの地に大きく入っている白い流れ模様です。濃い目のグレーが基本の地色となっていて、その中に白や濃淡の違う灰色が大胆な模様を描き出しています。

大きくダイナミックに使われている場所などはとても目を引く石です。流れるような模様が多いですが、中には渦を巻いたような柄や、スジ状の枝分かれしたクモの巣の様な模様もあります。層を成すようなストライプに見える物もあり、モノトーンでここまで様々な模様を見る事が出来る石は少ないでしょう。

色を引き出す要因の含有鉱物の量の差で、このような模様が出来上がります。大理石は学問上では結晶質石灰岩と言って、本来は白い色をしています。灰色をしているのは、石が出来上がる過程に於いて黄鉄鉱が含まれたためです。また、鏡面に加工されたツヤのある面は光の反射角度によっては、灰色が青く見える部分もあります。大理石の中では吸水率も比較的低く、良質の石材となっています。

「バルディリオ・ヌボラート」を取り扱う時の留意点

美しさを長く保つために大事なこと

どんなものでもお手入れをこまめにすれば長く使えます。大理石は装飾の為に使われることが多いですが、最大の利点である、美しい鏡面を長く保つためのお手入れの方法があります。間違ったお手入れをすると、逆にツヤ落ちしたり、ひどい時には表面剥離を起こしたりします。まず、絶対にしてはいけないことは化学作用に弱いので、酸やアルカリ性の洗剤や漂白剤などを使用することです。基本は柔らかい布での乾拭きですが、かたく絞った布で汚れをふき取る程度がよいようです。どうしても洗剤を使う時は中性のものを使用して下さい。

全て一点ものです

「バルディリオ・ヌボラート」の最大の魅力は大きな模様です。しかし、天然石であることから同一のものは存在しません。人工物でしたら同じ模様を無限に作り出すことは可能ですが、自然が長い時間をかけて作り出した物ではそうはいきません。大きいサイズの石材はもちろんですが、サイズの小さい石板になると、全く違う石種に見える場合もあります。広い場所に使われる場合には特にこの点を念頭に入れておいてください。

「バルディリオ・ヌボラート」に適した製品

模様を生かす使い方

内壁

流れ模様をおもしろく使った壁があります。流れ模様を斜めになるように切り出したタイル状の「バルディリオ・ヌボラート」を互い違いに配置して、本来の模様を使って新たな柄にしたてています。無彩色なので模様に更なるインパクトが出てきます。このような大胆な使い方は、ビルなどの大きな壁面だとなお一層映えるのではないでしょうか。

天板

ヨーロッパの建築物は昔から石材をよく使っています。そのことから屋内の調度品にも石材が多く使われています。テーブルやキッチン、洗面台など様々な場所に使われる石材の中でも大理石は美しさを備えているので好んで使用されてきました。「バルディリオ・ヌボラート」の模様は室内の装飾としても一役買っているでしょう。水回りに使われる場合は、美しさを長持ちさせるためにも、表面に撥水加工などのコーティングを施してください。

「バルディリオ・ヌボラート」のまとめ

大理石の「バルディリオ・ヌボラート」は大自然の気まぐれのような偶然と、気の遠くなるような時間をかけて地球が作り出した産物です。モノトーンであることが、その模様がかえって引き立っている大理石です。

「バルディリオ・ヌボラート」は伝統的な使い方だけでなく、無彩色だからこそ、斬新な使い所や使い方が考えられるのではないでしょうか。

参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)

300角…12000円
400角…13000円

2020年7月のしらべ

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