大谷石(おおやいし) 栃木県宇都宮市の軽石凝灰岩のご紹介

大谷石(Oya Stone)のしらべ

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太古より地球上では多数の火山が活動していました。活発な火山活動によって様々な物が地表に噴出されます。大半が火山灰で、この灰が降り積もって固まった石が凝灰岩です。
日本にも多くの凝灰岩が存在していますが、石材として利用できる石は数が限られています。「大谷石(おおやいし)」はその一つで、栃木県の山から切り出されています。

「大谷石」の原産地

栃木県宇都宮市の中心部から北西約8㎞の所に大谷町(おおやまち)があります。この地域に広く分布している岩石が凝灰岩で、その一部が「大谷石」として採石されています。
凝灰岩は風化によって様々な形に姿を変え、中には大きな洞窟を形成している所もあります。そこに彫られた仏像が弘法大師、空海の手によるとされる、日本最古の摩崖仏(まがいぶつ)です。十体の仏像を祀るために平安時代に建立された大谷寺は、山に埋もれるようにして建っています。

現在、大谷寺と摩崖仏は国の重要文化財と特別史跡の二重指定を受けています。これらの仏像とは別に、第二次世界大戦の後に戦没者を悼むために、6年の歳月をかけて全て手彫りで作られた平和観音像があります。
世界平和も祈るために作られた観音像は、山にある巨大な凝灰岩に直接彫られています。また、長い年月の風雨によって浸食された岩が様々な形を作り出し、中国の桂林やトルコのカッパドキアに似た奇岩群を形成しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大谷石」の特徴

「大谷石」は、太古の火山活動によって噴出された大量の火山灰が降り積もって固まって出来た岩石で、学問上では「凝灰岩(ぎょうかいがん)」と言います。
火山灰と共に噴出する大小の軽石も混じっていることから、軽石凝灰岩とも呼ばれています。「大谷石」の採石法方は二種類あって、地上から掘り下げて行く「露天掘り」と言う方法と、坑道を作って地下から採石する方法があります。採石の仕方によって見た目が変わってくるのが「大谷石」の特徴の一つです。露天掘りの場合は、石が空気にさらされることによって乾燥し、白っぽい色になるので、これを「白目」と言います。
地下から直接切り出す場合には、湿気を含んでいるので、「青目」と呼ばれる緑色をした石が産出されます。緑色をしているのは緑泥石が含まれているためで、「大谷石」が水に濡れると緑の色が濃く見えるようになります。

また、「ミソ」と呼ばれる粘土質の塊が多く入っていて、茶色の斑点のように見えます。「ミソ」の少ない石が高品質とされていますが、「ミソ」が大きいと石の強度が高くなるので、使用する場所によって使い分けられます。

大谷石は特徴であるミソの入り方によって以下のように分類しています。フランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテルで使用された大谷石は細目の大谷石です。もっとも大谷石らしい特徴を持つのは中目で、中目は大谷石の中で一番人気があります。

細目

比較的にミソの大きさが小さいものを細目(さいめ)と呼びます。
《用途》外壁、内壁、門柱、彫刻など

中目

ミソの大きさが大小含まれているものを中目(ちゅうめ)と呼びます。
《用途》外壁、内壁、門柱、彫刻、ピザ窯(60厚以上)など

荒目

中目の中でもミソの大きいものばかり集めたものを荒目(あらめ)と呼びます。
《用途》外壁、内壁、門柱、彫刻、ピザ窯(60厚以上)など

 

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表面仕上げについて

通常大谷石は切りっぱなしのダイヤ挽きと言われる仕上げを使用されることが多いです。表面は水磨きのような仕上げです。他に割り肌、ビシャン加工、チェーン加工などいろいろありますので、使用されるときは専門家に相談されたほうがいいと思います。

ダイヤ挽き 中目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

割り肌 中目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビシャン加工 中目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェーン加工 中目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ挽き 細目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

割り肌 細目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェーン加工 細目

 

 

 

 

 

 

 

 

「大谷石」を取り扱う時の留意点

「ミソ」について

粘土質の塊が多く入っていて茶色の粒に見えます。この塊は、経年劣化によって抜け落ちてしまう事がよくあります。これは、凝灰岩が風雨によって浸食されてしまう事が要因となっています。抜け落ちたところには窪みが残って、そこにホコリやゴミが入ってしまいます。
特に石壁や石塀など屋外に使用される場合には、このような事が起こりうることを念頭に入れておいてください。

石の性質

「大谷石」は柔らかく脆い性質があり、強度が低くなると言う欠点があります。返せば、加工が容易である長所にもなりますが、落としたり、硬い物をぶつけたりしないように気を付けてください。
また、多孔質の石なので、吸水性が高くなります。これは、隙間が多いと言うことで、石材の中では軽く扱いやすい良い点があります。
しかし、サビの出やすい金属などを直接置くと、そのサビを吸い込んでしまい茶色や黒っぽい汚れとなってしまいます。金属製の物は直接置かないようにして、定期的なお手入れも行ってください。

色の変化に注意

大谷石は時間とともに色が変化していきます。

採石された時は水分を含んでいるのでグリーン系の色です。
そして大谷石が乾燥していくと白っぽい薄いグリーン系の色に変わり、その後茶系の色が混ざったような色に変色します。

左からグリーン → 白 → 茶 という感じです。

 

 

 

 

 

「大谷石」に適した製品

内壁

多孔質の特徴を生かして内壁材として多く利用されています。
「大谷石」は、小さな穴がたくさん開いているので、吸音効果や吸湿性が高い素材となっています。また、天然のミネラル成分も含んでいる為、空気の浄化も行えると言われています。
実際に古い採石場の空間ではコンサートなども行われ、優れた音響効果がある事が証明されています。

 

造形物

「大谷石」は柔らかく加工しやすい石材です。手彫りでも様々な物を作る事が出来るので、芸術品の素材としても使われています。
大谷町周辺では、お土産品などで「大谷石」の小さな置物が作られています。また、照明器具などの装飾を兼ねた実用品も作られています。

 

石窯

「大谷石」は耐熱性が非常に高いので、昔はかまどに利用されていました。現在ではパンやピザなどを焼く石窯が作られています。加工が容易な石なので、スタイリッシュな石釜も売られています

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「大谷石」のまとめ

「大谷石」は大変古くから石材として利用されてきましたが、昔は人の手によって切り出されていたので、採石される量も少なかったようです。20世紀の中頃に機械化が始まり、採石量も増えてきました。複数の採石場がありますが、現在は採石されていない所もあり、それらの跡地は天然のコンサートホールや、ワインや日本酒の貯蔵庫として様々な事柄に利用されています。古墳にも使われていた「大谷石」は、固定観念にとらわれない新しい可能性も秘めた石材と言えるのではないでしょうか。

最後に明治村の大谷石を見てみましょう。

 

参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)

ダイヤ挽き(H=300まで)

t=20…16000円~
t=30…17000円~
t=60…24000円~
t=90…29000円~

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