グリスキンターナ スペイン産のグレーの御影石のご紹介

グリスキンターナ(Gris Quintana)のしらべ

ヨーロッパ大陸の西の端、イベリア半島の中ほどから切り出されている御影石があります。灼熱の真っ赤に燃えるマグマが、時間が止まったかと思うほどの期間をかけて冷えた後に出来上がった岩石が白い色をしていることもあります。「グリス・キンターナ」は白い御影石です。

「グリス・キンターナ」の原産地

スペイン王国の西に位置するポルトガルとの国境を接している自治州が、エストレマドゥーラ州です。その中にある国内で一番面積の広い県がバダホス県で、御影石の「グリス・キンターナ」を採石しているキンタナ・デ・ラ・セレナの町があります。この地域は世界的に有名な「イベリコ豚」の原産地の一つです。スペイン政府が認めたもののみ「イベリコ豚」の名称で出荷できる、厳正なブランドを保っている黒豚です。飼育方法でランクも違ってきます。最高級なものはどんぐりを食べて大きくなります。もちろん普通の飼料で育った豚もたくさんいます。この豚から作られる生ハムは絶品と称されています。また、羊の乳から作られる「ケソ・デ・ラ・セレナ」と言うチーズは、世界でも使用の少ない植物性のレンネット(チーズを作るために必要な酵素)を使用しています。このチーズも国から原産地保護の対象となっている、いわゆるブランド品となっています。

「グリス・キンターナ」の特徴

本磨き

ジェットバーナー仕上げ

「グリス・キンターナ」はモノトーンが美しい御影石です。「グリス、gris」とはスペイン語で灰色を示す単語で、「キンターナ」は採石場のある町の名前です。その名の通り、白を基調として黒や灰色の粒子が同じくらい入っている薄いグレーの石です。最近では実際に見る機会が無くなりましたが、アナログTVの受信状態が悪い時に見られる、ホワイトノイズやスノーノイズと呼ばれる、白っぽい砂嵐のような見た目をしています。この御影石は、山から切り出すのではなく、平らな地面を掘り下げるような感じで採石されています。「グリス・キンターナ」はグレーの名がついていますが、構成している鉱物の粒子が小さいので、大量の大きなブロックの石材は遠目には白い色の石に見えます。このような事から、キンタナ・デ・ラ・セレナの町の近郊にある採石場の周辺は、白い地面が広がる様な風景が見られます。基本的には色の雰囲気が変わる事はありませんが、黒い粒子の量によっては、若干色の濃さに違いが出てくることもあります。

表面の仕上げについて

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「グリス・キンターナ」を取り扱う時の留意点

いつまでも美しさを保つために、表面に違いでのお手入れ方法

ツヤのある表面では

「グリス・キンターナ」は基本的に吸水率は低い石材ですが、濡れた時にはなるべく早く拭き取ってください。表面の汚れが水分と共に浸み込むとシミの原因になってしまいます。また、油汚れの時には洗剤を使いますが、この時は中性洗剤を使用することをお勧めします。洗剤を使った後はしっかりと洗剤成分を落としてください。成分が残るとシミの原因になってしまい、「グリス・キンターナ」のような薄い色の石材の場合には目立ってしまいます。

ツヤ消しのザラザラした表面では

床面の場合などは、まず、箒等でホコリや土を掃き取ってください。その後は、汚れ具合を見てツヤのある表面の物と同じ様な工程でお手入れをします。こまめにお手入れすることで、美しさを長く保つことができるでしょう。

「グリス・キンターナ」に適した製品

外壁

原石から彫刻のように加工します。

歩道

歩道にはピンコロのように切断された材料を使います。

ローマの柱

かなり大きい原石が取れるので、ローマの柱のように制作したものがあります。

生活空間を彩る

ガーデニング調度

御影石のテーブルや椅子が作られています。最近では洋風なお庭に似合うスタイリッシュなデザインや、コンパクトな物もあります。「グリス・キンターナ」は白いさわやかな色合いで、花々や木々を引き立ててくれるでしょう。お天気の良い日に、お庭でのティータイムなど素敵なひと時を過ごす時の良いアイテムとなるでしょう。

オブジェ

御影石で作られた色々な置物があります。サイズも様々で、小さい物は机の上に飾るのがちょうど良い大きさの物から、お庭や玄関先に飾るくらいの大きさの物まであります。招き猫や犬と言った動物から抽象的な形の物など、多種多様な置物が作られています。また、近年ではLEDを利用した多彩な形の照明も作られています。技術の向上によって、コンパクトなサイズの物も作られるようになっているので、ちょっとした空間も彩る事ができます。

「グリス・キンターナ」のまとめ

御影石の「グリス・キンターナ」の採石場があるキンタナ・デ・ラ・セレナの町には花崗岩博物館があります。現在のこの町の経済を支える最大の産業が「グリス・キンターナ」の採石によるものと言う事もありますが、採石の歴史が古い事も博物館が建てられている要因となっています。この博物館には、人力に頼っていた頃の道具や採石の歴史、スペイン国内の主な花崗岩のサンプルなどが展示されています。切り出されている石材にその地の名前が付けられ、歴史も残されている事は、この地の人々が「グリス・キンターナ」を誇りに思っている証なのかもしれません。