イタリアの黄色い大理石ブレッチア・ダマスカータのご紹介

シェアする

ブレッチア・ダマスカータ(Breccia Damascata)のしらべ

中世ヨーロッパで発祥した美しい織物の名前が付いた石材があります。絹で織られたパターン模様が特徴です。基本的には衣服に使う布ではなく、調度品として使われるものです。この美しい模様を、その中に見出した先人が名付けたブレッチア・ダマスカータをご紹介します。

原産地

イタリア共和国の北部にあるロンバルディア州、第二の都市ブレシアにブレッチア・ダマスカータの採石場があります。アルプス山脈に近い内陸の都市です。イタリア国内でも重要な工業地帯で、鉄鋼業をはじめ、自動車や機械の製造が盛んです。また、中世から続く武器製造の地で、現在でも複数の銃器メーカーがここに本拠地を置いています。太古から都市としての役割を果たしてきたこの街には、市街地にも多くの遺跡が散在しています。古代の遺跡と重工業地帯が入り混じったこの街は、過去と現代、未来が融合している地域なのです。

特徴

本磨き

ピンク、イエローからベージュの薄い色をした上品な石材です。白いスジがたくさん入っているのも特徴的です。スジ模様は細いものが多いのですが、太く、くっきりと目立つ部分もあります。徐々に色が濃くなるようなグラデーションを作り出している物もありますが、基本的には薄い色です。角礫岩の特徴として、色の違いがあります。薄い色の中に濃い色をした部分もあります。例えば、全体ではベージュでも、所々に黄色や濃い茶色の礫が入っているものがあります。また、ガラリと色が変わる場所もあり、様々な表情のある石材となっています。

留意点

正確には大理石ではなく、角礫岩であることを念頭に入れる事が大事です。

礫岩と言うのは、一言で言うと小石(礫)が集まって固まった岩石です。しかし、岩石になった方法が幾通りもあります。堆積によってできたものや、火山活動によって出来上がったものなど、自然界の様々な要因によって長い年月をかけて作り上げられています。どのような経過で出来た石でも、小石が寄り集まったものなので、接点で割れやすい弱点があります。特に大き目の石が隣り合っているような場所では、尚更注意が必要になってきます。また、薄く、サイズの大きいものほど割れやすいのも気をつける点になります。

適した製品

薄い柔らかい色合いは、どこにでも似合います。

カウンター、テーブルなどのトップに
大胆な柄の物もありますが、基本的に全体が薄い色なので室内に使う時に場所を選びません。鏡面に磨きあげられたブレッチア・ダマスカータのトップは美しく、エレガントな雰囲気を出してくれる良い素材ではないでしょうか。

床や階段に
ホテルや公共の建物に床材や階段として使われることがあります。石灰岩ではないので、多少の傷には強いです。同じような模様は一つとしてありませんので、柄の組み合わせ方次第で多様なイメージを作り出せます。

まとめ

磨き上げた石の表面に現れる大自然の美しい模様と、昔の人々が時間をかけて作り上げた華やかな布の模様には、どこか似た雰囲気があったのでしょうか。この石を名付けた人は、地中深くに眠っていた岩石の断面を磨いて現れた美しさを目にした時に、ダマスク織のテーブルクロスが目に浮かんだのかもしれませんね。