バルチックブラウン フィンランド産茶系御影石のご紹介

バルチックブラウン(Baltic Brown)のしらべ

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青く光る鋼の様に輝く、準宝石とも言われる石を産出する北欧の山からは、ユニークな御影石も採石されています。一年の四分の一は、白い雪に覆われる山から切り出される御影石の「バルチック ブラウン」はモダンな雰囲気のある石です。

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「バルチック ブラウン」の原産地

フィンランド共和国の南東部にある、南カルヤラ県ラッペーンランタ市のユラマー地区に「バルチック ブラウン」の採石場があります。ユラマー地区は以前は村として独立した自治体でしたが、現在はラッペーンランタ市に編入されています。
ロシアとの国境に近い所で、美しい石が採れる事で有名な所です。準宝石であり、パワーストーンの一つでもある、スペクトロライトと言う青味のある虹色に輝く石がこの地で採石されています。この石は、黒御影石に多い斑レイ岩に含まれている石で、和名で言う曹灰長石(そうかいちょうせき)の一種ですが、スペクトロライトはここでしか採れません。

街の北側には、フィンランドで一番大きな湖のサイマー湖があります。この湖には、世界でも二種類しかいない、淡水に住めるアザラシのワモンアザラシが生息しています。また、サイマー湖からフィンランド湾に続く運河が作られていて、陸上輸送と共に、この地域の産物を送り出す役割を担う水上輸送が行われています。

 

「バルチック ブラウン」の特徴

 

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本磨き

 

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ジェットバーナー仕上げ

「バルチック ブラウン」は、とてもユニークな柄のある御影石で、黒地に茶色の丸い石が埋め込まれているように見える柄をしています。
この御影石は、岩石を構成する鉱物の結晶としては、巨大と言える大きさの茶色の長石が一番の特徴です。この石は学問上では「ラパキビ花崗岩」と言って、巨晶花崗岩(きょしょうかこうがん)または、ペグマタイトと言う岩石の一つです。
「ラパキビ花崗岩」は北欧でいくつかの種類が採石されますが、中でも「バルチック ブラウン」は代表的な石種となっていて、埋め込まれた鉱物の丸い断面が見える事から「球状花崗岩」とも呼ばれています。15㎜から30㎜ほどの大きさがあるカリ長石の周りには、緑色を帯びた石が囲んでいます。
また、長石の中には黒雲母が入り込んでいるので、黒い点が更なる柄を作り出しています。石英が黒い地色を出しているので、茶色の長石と合わせて、離れて見ると全体ではこげ茶色にも見えます。

「バルチック ブラウン」を取り扱う時の留意点

色柄について

「バルチック ブラウン」は非常に大きな柄のある御影石です。その為、見た目に大きな違いが出てきます。茶色の丸の大きさによって雰囲気が随分と変わってきます。
比較的小さな丸がたくさん入っているものは、水玉模様の様に見えます。また、大小取り混ぜたような石はポップなイメージがあります。このように柄に違いが出ると、色にも差が出てきます。
特に丸い部分の茶色は中間色とも言える色なので、黄色寄りと赤寄りでは印象が随分と変わります。黄色を帯びると全体がオレンジ色に近くなり、赤っぽくなると朱色の様に見えます。茶色の丸が小さいものですと、地色が目立ってこげ茶色に見えます。同時期に切り出された石でも、「バルチック ブラウン」は色柄が大きく変わることを念頭に置いて下さい。
また、色が濃く、柄が大きくはっきりしているものは高品質となり、価格も高くなっているようです。

優しく扱ってください

独特の柄がある「バルチック ブラウン」は、テーブルトップなどにもよく使われます。
木製とは違い、御影石はとても緻密で硬いものですので、ガラスや陶器を乱暴に置くと簡単に割れてしまいます。カウンターやテーブルの上に、ガラスや陶器製の食器などを置く場合には十分に注意してください。

表面の仕上げについて

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凹凸があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色味が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「バルチック ブラウン」に適した商品

環境石材として

環境石材とは駐車場の車止めや、川などに架かる橋の欄干に続く親柱と呼ばれる部分などに使われる石材の事です。主に屋外に設置されるものなので、御影石は最適の素材と言えます。「バルチック ブラウン」は濃い色合いと特有の柄で目を引く御影石なので、このような場所には申し分のない石材と言えるのではないでしょうか。

調度品

キッチンや洗面台、テーブルやカウンターなど家具のトップはもとより、石のベンチにも「バルチック ブラウン」が使われています。黒っぽい色合いですが、ポップな柄なので雰囲気が暗くなることはないでしょう。逆に、本磨きと言われる表面を鏡のように磨き上げた「バルチック ブラウン」でしたら、ダークブラウンの高級感と独特の模様で、ハイクオリティな空間を演出できる良いアイテムとなるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「バルチック ブラウン」のまとめ

「バルチック ブラウン」は、ラパキビ花崗岩の特徴的な見た目が一番よくわかる花崗岩です。このような花崗岩はフィンランドなど北欧に多く分布しています。
13から17億年前頃に起源があるとされる「バルチック ブラウン」と共に、この地域では青く美しい輝きを見せてくれる石も埋もれていました。
長い冬のある北の国の雪に覆われ白くなった大地の下で、このようなカラフルで、楽し気な石が出来上がったことは自然の雄大さはもとより、気まぐれもあったのかもしれません。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

本磨き、ジェットバーナー仕上げ共

300角…14487円
400角…14487円
300×600…14500円

2022年12月のしらべ

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