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G399のしらべ
一般的に御影石の中でも黒御影石は価格が高くなる傾向にあります。しかし、中国産の御影石は、産地が近い事から輸送コストが抑えられるため、ある程度は価格を引き下げることもできているようです。広い中国の中でも山東省は特に近い地域で、輸出するための港湾施設も整っています。「G399」は比較的近い所からやってくる黒御影石です。
「G399」の原産地
御影石の「G399」は、中華人民共和国の山東省で採石されています。中国には様々な古代文明が存在していました。その中で、広大な黄河流域に古代文明が興っていたことは、よく知られています。黄河文明の初期とされているのは、今からおよそ9千年前とされています。黄河の下流域にある山東省にも色々な遺跡が発見されていて、中期から後期の頃のものが多く出土しています。以前は黄河文明と言われていましたが、数多くの遺跡が発掘されるに従って細かく分けられるようになってきました。黄河下流域にあったとされる文明は、およそ5~6千年前の「大汶口文明(だいぶんこうぶんめい)」と約4千年前に栄えた「龍山文明(りゅうざんぶんめい)」と名付けられています。また、この地域には数十万年前の猿人の化石や、約8千万年前の白亜紀にこの地を闊歩していた恐竜の化石なども発掘され、太古から幾多もの生物が生きていた地域だったことがわかっています。
「G399」の特徴
御影石の「G399」は黒御影石に分類されますが、漆黒ではなく、濃いグレーに見える石です。南アフリカ産の「ラステンバーク」や「インパラブラック」に似ていると言う表現もされていて、「フラッシュ・ブルー」と呼ばれることもあります。黒い粒子と濃い目のグレーの粒子が入り混じって、若干の白い粒が入っています。石目は小さめで、黒っぽい砂の様なイメージがあります。グレーの地色に黒い塊が入っているような見た目の石や、逆に黒い部分が多く、グレーの粒が散らばって見えるものもあります。このような見た目の違いが、全体の色の濃さに影響を与え、中にはグレーに近い石もあります。また、採石された場所や深さ、時期によって、多少の色の違いが出てくることもあります。いずれにしても無彩色の石なので、ツヤを出さない表面加工でしたら、色の違いに大きな差は現れないようです。吸水率は低目ですが、表面の加工方法によっては少し高くなることもあります。
「G399」を取り扱う時の留意点
劣化や風化等に強い御影石ですが、天然の石です。
御影石は人工的に作り出されたものではないので、様々な要因に強いとは言っても影響は受けます。白は白なりに、黒は黒なりの見た目の悪さが出てくることがあります。黒い石の場合ですと、色が抜けたり、赤っぽくなったり、虹色の膜のようなものが見えたりすることがあります。原因もいろいろで、自然界のチリやほこりと雨水や日光によって引き起こされる場合と、人為的な不適切な表面の保護や清掃などです。完全に元の様に戻すことが難しい場合もあるので、自然の産物であることを念頭に入れておいて利用してください。
お手入れについて
一般的に見て、御影石は化学作用や水気にも耐性のある石材です。しかし、お手入れを怠ると劣化したように見えてしまうようになります。特に「G399」のような濃い色の石は、ツヤ落ちした時の見た目が非常に悪くなってしまいます。日常的に使用する場所や物は、こまめなお手入れが美しさを長持ちさせる一番の方法です。水を使ったお手入れは効果的ですが、最後に水分をふき取る事も大事な事です。
表面の仕上げについて
基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。
本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。
この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。
「G399」に適した製品
タイル状の御影石は使い方がいろいろあります。
最近はインターネットやホームセンターで、いろいろなサイズの石板状の御影石が売られています。一枚からでも様々な使い方があります。使い方の一部をご紹介します。
お皿
熱伝導率が低いので、冷たい物を乗せるのにぴったりです。タイル状の御影石は鏡面加工のものがほとんどなので、少し厚みの薄いものでしたら石のお皿として使えます。「G399」は黒っぽいので、ちょっと目を引く食器となるでしょう。薄い色の食材を使ったお料理やお菓子などは、お互いを引き立てるのではないでしょうか。使う前に冷蔵庫等で冷やしておくと効果的です。使用後は普通の食器と同じように洗っても大丈夫ですが、水分は早めにふき取ってください。
オーディオボード
スピーカーの下に敷くオーディオボードとして利用されます。電気を通さないので、ノイズを拾わず、制御しにくい低音域がすっきりした音になるようです。「G399」は粋で高級感のある御影石なので、見た目もアップするのではないでしょうか。
「G399」のまとめ
御影石は古くから様々な所で使われているので、身近な石材と言えるでしょう。最近では石材を建築用だけでなく、インテリアやエクステリアにも使われています。小さなサイズの物でも使う人のセンスやアイディアで、今までにない物も作られているようです。これからも「G399」の良いところを引き出せる、新しい使い方が考えられるのではないでしょうか。
表面の仕上げについて
基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。
本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。
この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。
参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)
300角…11023円
400角…11023円
300×600…11032円
600角…14657円
2022年11月のしらべ
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