グリスペルラ アルゼンチンで採掘される白御影石のご紹介

アルゼンチン産グリスペルラ(Gris Perla)のしらべ

南アメリカ大陸の南部の山から切り出され、数百kmの陸路と二つの大洋を越えて輸入される御影石があります。日本から一番遠い地域で採石されている、御影石の「グリス・ペルラ」をご紹介します。

「グリス・ペルラ」の原産地

アルゼンチン共和国のほぼ中央にサンルイス州があります。州の北部に位置する、サン・マルティン県のポトレリージョと言う小さな村で御影石の「グリス・ペルラ」が採石されています。この地域は、アルゼンチンの国土のほとんどを占める「パンパ」と呼ばれる大草原の中にある、標高が約七百メートルの高原地帯です。シエラ・デ・サンルイスと呼ばれる山岳地帯で、その中に「シエラ・デ・ラス・キハダス国立公園」もあります。乾燥した土地柄ですが、多様な動植物が生息しています。中には生息数の少ない種もあり、保護の対象となっています。地理的には風化などの影響で様々な形となっている奇岩が多く、恐竜の化石もたくさん見つかっています。大規模な行事としては、毎年一月に自転車の国際ロードレースが行われています。ツール・ド・サンルイスと呼ばれるレースで、山岳コースや平坦なコースなど多彩なコースがあり、世界中からたくさんのチームが参加しています。

「グリス・ペルラ」の特徴

本磨き ベージュ

本磨き グレー

ジェットバーナー仕上げ

「グリス・ペルラ」は、白系と茶系がある御影石で、切り出された時期と場所で若干色が違います。一般的に御影石は花崗岩が多いのですが、その含有物質の種類と量で見た目がずいぶんと違ってきます。主な構成物質は石英と長石と雲母です。石英はグレーで透明感があり、長石は白い色をしています。雲母は白若しくは黒で不透明ですが、光に反射してキラキラと光ります。「グリス・ペルラ」は構成鉱物の点から言うと、一番普遍的な白御影石ですが、長石が比較的大きな塊として入っているので、砂のような均一的な見かけではなく、まだら模様のような雰囲気があります。間近で見ると、大き目の白い長石の周りを取り囲むようにして黒雲母の粒子が点々と入っています。長石に色が付くことで、石全体の色の雰囲気が変わり、「グリス・ペルラ」の長石が大き目であることから、石全体に色の違いが現れます。吸水率が高めなので、サビやシミが浮き出ることがあります。

表面の仕上げについて

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「グリス・ペルラ」を取り扱う時の留意点

若干脆弱な所があります。

御影石は石材の中でも風化や劣化に強く、化学作用にも強い性質を持っています。しかし、まったく影響を受けないわけではありません。「グリス・ペルラ」は吸水率が少し高いので、サビやシミが出やすい性質を持っています。吸水率が高いと水分と一緒に汚れも吸ってしまいます。この汚れの成分がシミの原因となります。また、御影石の構成物質の中の鉄鉱物が水の影響を受けて錆びてしまい、その色が浮き出てしまいます。このような状態にならないようにするには日頃のお手入れと、表面の防護処置をすることで防ぐこともできます。

色味の違いがあります

「グリス・ペルラ」は色の雰囲気が変わる事があります。切り出された場所や、同じ採石場でも深さが変わると様々な要因で色味の違いが出てきます。基本的には白御影石なので、わずかでも着色があると目立ってしまいます。大量に使用する場合や、後から追加する時には、この事を念頭に入れておいてください。

「グリス・ペルラ」に適した製品

建材に使われます。

床や石段、庭の飛び石などに使われます。この場合はツヤを抑えて表面に多少の凸凹を付けた物を使います。雨などで靴底が濡れた状態で歩くと滑りやすくなりますので、転倒防止のために滑りにくい加工が施されています。安心して歩けるように配慮されています。「グリス・ペルラ」は鏡面に加工されると柄がはっきりと浮かび上がりますが、床材として使用されるようなツヤを抑えた場合では、全体的に薄い灰色に見えます。「グリス・ペルラ」の薄い色合いは、控えめではありますが、落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるのではないでしょうか。

屋内外の壁や柱などの装飾のために石板状の御影石が使われます。「グリス・ペルラ」の見た目の特徴を、より引き出すためにツヤを出した鏡面加工の物が多く使用されます。また、表面の加工の方法で色が違って見えるので、ツヤ消しの何種類かの加工の物と組み合わせてデザイン性の高い壁に表現されることもあります。白い壁は多少冷たい感じがしますが、「グリス・ペルラ」の少し大きめの柄は、それを抑えてスタイリッシュな空間にしてくれるでしょう。

「グリス・ペルラ」のまとめ

サンルイスは南半球なので日本と季節が反対です。緯度が高いので夏もあまり気温は上がりません。しかし大草原のおかげで冬も寒さが少ないようです。大草原の西端にはアンデス山脈があり、その端の一部の山から「グリス・ペルラ」は採石されています。壮大な山脈のわずかな恵みでも生活空間を豊かにすることができるのは素晴らしく、自然の偉大さが感じ取れるのではないでしょうか