G663 中国産ピンクの御影石のご紹介

G663のしらべ

地球上には多種多様な石があります。煌めく宝石やカラフルなパワーストーンから、河原の名も無い石まで、価値の有るものから無価値に見えるものまで様々です。御影石は石材として活躍しますが、武骨なイメージがあります。でも、中には華やかな御影石もあります。「G663」もそんな華やかな御影石のひとつです。

「G663」の原産地

御影石の「G663」は、中華人民共和国の南東部に位置する福建省に採石場があります。中華人民共和国は広い国土があり、素晴らしい景勝地もたくさんあります。福建省にある「武夷山(ぶいさん)」は、「桂林」や「黄山」と並ぶ山水画のような景色が望める中国有数の地域です。亜熱帯の気候で、様々な動植物も生息しています。中には希少な生物もいて、世界複合遺産に登録されています。一年を通し温暖なので常に多くの観光客も訪れています。特に美しいとされる「九曲渓」の川下りは一番人気の観光スポットです。この地はお茶の名産地でもあり、「G663」の採石場がある福建省福州市羅原(らげん)も中国では生産量の少ない緑茶が作られています。「七境堂」と言う緑茶は、この地域の七つの村から採取される茶葉で作られていて、昔の皇帝にも献上されていました。他にも良い烏龍茶が生産されています。中でも「武夷岩茶」は絶壁の岩に生えるお茶で、とても希少なお茶となっています。

「G663」の特徴

本磨き

 

ジェットバーナー仕上げ

「G663」は、濃い目でかわいい感じのするピンク色の御影石です。基本的にははっきりしたピンク色と白が混ざり、黒い粒子が点々と入っています。御影石がピンク色をしているのは大まかに分けて2つの要因があります。一つは構成鉱物である長石にカリウムが多く含まれている事です。基本的に長石は白い色をしているのですが、カリウムを含むと赤系の色になり、含有の量によって濃さが違ってきます。もう一つは、御影石に含まれる鉄分の酸化によって色が付くことです。ただし、鉄分によって色が付く場合には、溶け出した鉄分によってサビやシミが生じる可能性もあることを念頭に入れておいてください。石目は小さい方ですが、吸水率は少し高めになっています。しかし、水はけは良い方なので、屋外で使われる環境石材に使用されることも多くあります。人気のある色なので、大量に採石されている為、切り出される時期や場所によっては石目や色味に違いが出る可能性が大きくなっています。

「G663」を取り扱う時の留意点

中間色の御影石の利点と、その注意点

御影石は構成物質の鉄鉱物を含んでいるので、サビが出ることがしばしばあります。また、鏡面加工を施した表面の場合は傷がつくことが頻繁にあります。しかし、濃い色ではなく、白い色でも無い中間色の御影石は、汚れや傷が目立ちにくいです。このような事は利点でもありますが、汚れや傷を長期間そのままにしていると、場合によっては取り返しのつかない事になる可能性があります。目立たないからと言ってお手入れを疎かにしないことが大事です。基本的に御影石のお掃除は簡単にできるので、定期的にお手入れすることをお勧めします。

名称について

「G663」にも他の中国産御影石と同様に、別名や通称がたくさんあります。「中国チェリー」や「ローズピンク」、「桃山」などピンク色を思い起こさせる様なイメージのある多数の名前が付けられています。また、ピンク色の御影石は「桜御影」とひとくくりにされる事もあります。中国は国土が広く、多くの採石場が存在します。基本的には番号で固有の採石場が確認できるようになっているので、名称と共に番号も確認して購入すると間違いがないでしょう。

表面の仕上げについて

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「G663」に適した製品

華やかなピンクの石材は、小物使いでも明るい雰囲気が作れます。

お部屋で

いろいろなサイズの石板状の御影石が売られているので、それを様々なものに利用できます。天然石の特性である熱を伝えにくい性質を上手に使って、ペットのクールマットやノートPCの冷却台に。また、お菓子作りの為の「のし台」や「こね台」にぴったりです。「G663」は、かわいい感じの色なので、作業も楽しくはかどるのではないでしょうか。

屋外でも

屋外の公園や公共の場などに利用される、環境石材としてもよく使われる石種ですので、お庭のアクセントにも使えます。手頃なサイズのオブジェや、最近ではおしゃれなガーデンテーブルも作られています。お天気の良い日は、お庭でお茶の時間など憩いのひと時を過ごす為のよいアイテムになるでしょう。

「G663」のまとめ

ピンクの御影石は日本国内で販売される時に、「桜御影」と呼ばれることが多くあります。「G663」は、「桜御影」の代表とも言われるほど濃いピンク色をしている御影石です。近年では技術も向上し、石材を細工するための工具や機械もよいものが作られているので、様々なオブジェや小物も作られています。また、小さいサイズの石材であっても、アイディア次第でまだまだ新しい使い方が見つかるのではないでしょうか。

現在、閉山となっています。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

本磨き、ジェットバーナー仕上げ共

300角…10235円
400角…10235円
300×600…10244円

2022年12月のしらべ

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