G309 中国産ピンク系御影石のご紹介 | 建築・インテリアに関する石材メディア

目次しらべ

1 Ｇ309のしらべ
2 「Ｇ309」の原産地
3 「Ｇ309」の特徴
4 表面の仕上げについて
5 「Ｇ309」を取り扱う時の留意点
- - 5.0.1 御影石は天然の石です。見た目の割に重く硬いのです。
  - 5.0.2 お手入れについて
6 「Ｇ309」に適した製品
7 「Ｇ309」のまとめ
8 参考価格（㎡単価、消費税込、運賃別）
9 おすすめショップ

Ｇ309のしらべ

ピンクまたは桃色系の御影石を「桜御影」と表す事が多くあります。幾重にも散り積もった桜の花びらを思い浮かべるような御影石が、中国大陸の東部から切り出されています。華やかな色合いの御影石、Ｇ309をご紹介します。

「Ｇ309」の原産地

お隣の国、中華人民共和国の山東省は、黄海に面し、緯度は日本の関東地方と同じくらいです。中国と日本は古くから交流がありました。奈良から平安時代にかけて派遣された遣唐使は、大阪から瀬戸内海を通り、最終的に北九州から日本を離れて朝鮮半島の西側に沿って北上し、山東半島に上陸した北ルートから始まりました。

シルクロードを経た大陸の文化や中国文化の輸入の為に、多数の大使や学問僧などが派遣されました。千年以上も前に木造の帆船での航海で、多くの人々が命を懸けて珍しい品物や当時の最先端の知識を日本に持ち帰ってきました。また、日本と言う国名が使われるようになったのも、遣唐使の時代からだと言われています。

このように、大変古くから行き来のあった山東省と、現在では北は北海道から南は九州まで、様々な自治体が山東省の県や市と友好都市や、姉妹都市を提携しています。民間の交流も盛んで、広大な中国の中でも身近な地域となっています。

「Ｇ309」の特徴

本磨き

ジェットバーナー仕上げ

「Ｇ309」は、桜、桃、ピンクといろいろな表現をされている、赤味のあるピンク系の御影石です。石目が細かく、白い部分と黒い粒子が入っていますが、大きなサイズの石材（スラブ材）を見ると柄と言える様な模様は見えません。かわいい色付きの砂のような見た目になります。近くで見ると、石英などの鉱物の粒が半透明に見える事があって、奥行きを感じさせる物もあります。色は採石された時期によって少し変化してくることがあり、色の濃さや色味が変わって、中には赤茶色に見える「Ｇ309」もあります。また、長期間屋外に置かれた物は、いわゆる日焼けを起こすことがあり、色の雰囲気や濃さが変わることもあります。吸水率は低目で硬くキメのつんだ石材ですので、劣化や風化には強い素材となっています。硬い部類の石ですので細かい加工には多少の困難がありますが、近年では加工の為の機械や工具もよい物が作られているので、新しい試みも行われているようです。

表面の仕上げについて

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB（ジェットバーナー）仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「Ｇ309」を取り扱う時の留意点

御影石は天然の石です。見た目の割に重く硬いのです。

建築用の資材としての石材とは別に、御影石で作られる様々な石造品があります。昔は石灯篭や手水鉢など、簡単には移動できない大型のものしかありませんでした。現代ではある程度の加工は機械でできるので、小型の置物や小物などいろいろな物が御影石で作られています。これらは主に屋内で使われる場合が多いです。お掃除や模様替えの時など、移動することも比較的簡単ですが、大きさの割に重いと言う事に注意が必要です。移動する際に落としたりぶつけたりすると、怪我をすることがあります。また、床などに傷がついたり、石造品が欠けたりすることがあります。移動する際には十分に注意して下さい。

お手入れについて

御影石は比較的様々な作用に強い性質を持っています。従って、屋外の床面などに使われている場合などでは、お掃除もデッキブラシのようなものでゴシゴシ洗うこともできます。しかし、洗剤については強力な物は使用しないほうがよいでしょう。天然の石なので、作用によってダメージを受ける可能性があります。色が抜けようになったり、シミのような物が浮かんだりすることがあるので、強い成分の物は避けて、お手入れしてください。

「Ｇ309」に適した製品

現代の空間にマッチする御影石の小物

デスク周りに

御影石製のステーショナリーがいろいろ作られています。最近では、ノートPCの冷却用にタイル状の御影石を使う事があります。天然石の熱伝導率の低さを利用してノートPCが熱くなるのを防ぐことができます。一回り大きいサイズの石板を使えばマウスパッドとしても使えます。Ｇ309の明るい色と細かな柄でデスクの上も華やぐのではないでしょうか。

小型オブジェ

飾りとしての置物や、照明器具が作られています。昔は石灯篭などの形が主流でしたが、最近ではモダンな形のものが多く作られています。照明本体もLEDを使えば熱を持たず長時間使用しても安心できます。

お庭の雰囲気を壊さないように、様々な形やデザインの置物や防水加工を施した屋外用の照明器具も販売されています。明るい色合いの「Ｇ309」の照明器具は、夜の明かりを点けた時と昼間の石そのものの姿と、多様な見た目を楽しめるのではないでしょうか。

「Ｇ309」のまとめ

天然素材の物は高級感があり高価になってきます。しかし、小さいものでしたら価格も抑えられ、身近に使う事ができるのではないでしょうか。御影石のＧ309は原産地が比較的近い上に、積み出し港が丁場から近いと言うことで輸送コストも抑えられています。加工技術も向上してきているので、もっと身近で使える製品も作成されることが期待できます。

現在、閉山となっています。