カリザカプリ スペイン産白い石灰岩のご紹介

カリザカプリ(Caliza Capri)のしらべ

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太古の海には様々な生物がいました。その中には現在の海に生息している種もあります。
その生物達が残した殻や骨格が降り積もり、長い時間をかけて出来上がった岩石が石灰岩です。温もりのある色をした石灰岩の「カリザ カプリ」は、小さな化石を見る事の石です。

 

 

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「カリザ カプリ」の原産地

スペイン王国の南東部、地中海に面したムルシア州の三番目に大きな街がロルカです。
「カリザ カプリ」の採石場は、ロルカの市街地から北西に約30㎞離れた、サルシージャ・デ・ラモスと言う小さな村にあります。この村は現在、ロルカを中心とした自治体に属しています。この地域には、およそ5,000年前の青銅器時代にはすでに人々が暮らしていた痕跡があり、それ以来様々な時代に於いて重要な役割のある地域でした。
約千年に渡る中世ヨーロッパは、多くの権力者が覇権を争っていました。ロルカ周辺もその権力争いに翻弄された場所の一つで、街を守るために作られた四角い石の要塞であった塔が今も残されています。しかし、このような古い建造物は長い年月を過ごし脆くなっているものもあります。
2011年にこの地域を震源とした地震によって、多くの歴史ある建物が被害を受けました。様々な時代の様々な文化の影響を受けたこの街の特徴的な数々の建造物は、歴史的価値もありますが、しっかりと街に溶け込んでいます。

 

「カリザ カプリ」の特徴

元来のベージュと言う色は、刈り取った羊の毛を染色しないで糸にした時の色を指し、一番ナチュラルな色と言われています。
「カリザ カプリ」は、その自然な色合いが、優しい雰囲気を持つライムストーンです。カリザとは、採石場のあるスペインの言葉で石灰岩の事を表している単語です。全体的に淡いクリーム色に近い薄い色の石ですが、中にグレーや少し濃い茶色系の結晶が入っています。
この結晶に見えるものは、原始の海に生息していた様々な生物が残した小さな化石である事が多く、本磨きと呼ばれる表面を鏡のように磨き上げた石の場合には、近づいてみると形がはっきりとわかるものもたくさんあります。その為、「カプリ マリーンストーン」や「カプリ パール」と言う別名で表示される事もあります。また、「カリザ カプリ」は脆く柔らかいと言われるライムストーンの中でも緻密な石種なので、大理石に匹敵する使用が可能で、外装や床にも耐える高品質の石材となっています。

 

本磨きと水磨き

光沢のある美しい仕上がりとなる本磨き加工

石の表面を粗い砥石から細かい砥石まで順番に磨きあげ、最終工程でバフと呼ばれる工具で仕上げて艶を出す方法のことを本磨き加工と言います。
天井の照明が石の表面に反射するほどに、滑らかな質感をともなった美しい仕上がりとなります。

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本磨き

ツヤを抑えた水磨き加工

水磨きは、本磨きになる手前の工程の粗い砥石で表面を磨いたところで止め、ツヤ消しとも呼ばれる仕上げ方法のことを言います。
光沢を抑えられ、本磨きでは生まれない落ち着いた風合いに仕上がる特徴があります。

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水磨き

 

仕上がりの特徴を活かして、それぞれの使用場所に適った、個性ある空間づくりを目指しましょう。

「カリザ カプリ」を取り扱う時の留意点

見た目の違い

「カリザ カプリ」は、色の濃い石ではなく、基本的に色味の違いが少ないと言えます。しかし、化石が含まれている事が多い石なので、その化石の大きさや色、入っている量によって随分と雰囲気の違うものが多くあります。
柄や模様と呼べるものがほとんど無い石から、様々な色や大きさの結晶が多く入っているものは、柄と呼べるような見かけを持つ石もあります。
柄の見える石は、中にある結晶や化石の色によって、濃く見える場合や、黄色味やグレーに近いものもあり、全体に色は薄いのですが、若干の違いが現れます。広い範囲に使う場合には注意が必要となります。

 

柔らかい部類ですが、石材です

ライムストーンは、本磨きによってツヤのある美しい表面を作り出せる石材です。美しい表面の作れるものは家具などにも利用されます。
ライムストーンは脆い性質を持っていますが、やはり石は硬いものです。テーブルなどに使われる場合には食器など、丁寧に置いて下さい。
また、硬い物をぶつけると、逆にライムストーンの方が欠けたり、ヒビが入ったりする可能性もあります。優しく扱ってください。

「カリザ カプリ」に適した製品

洗面台などのトップ

ライムストーンは石材の中でも吸水率の高い石種ですが、適正な表面のコーティングを施せば、洗面台やキッチンなど水回りにも使えます。
「カリザ カプリ」の自然な温もりのある色合いは、室内の雰囲気を柔らかくしてくれるのではないでしょうか。
また、人工の産物ではない、一品物と言える石材製の製品は高級感も表す事ができます。

 

インテリア雑貨など

化石を封入した「カリザ カプリ」は、じっくり見ると面白い物を見出せる石です。柔らかい部類の石材でもあるので、美術品やお部屋を飾るオブジェなども様々な物が作られていて、広い空間のあるビルなどでは、植木を置く花台や他の美術品を飾る台が作られています。
「カリザ カプリ」は優しい温もりのあるイメージの石なので、その空間の雰囲気を壊さず、さりげない高級感を醸し出してくれるでしょう。
小さなものではペン立てやペーパーウェイトなど、実用的なステーショナリーや雑貨があり、お部屋のちょっとしたポイントにもなるのではないでしょうか。

 

 

屋外での使用例

稀にではありますが、良質のカリザカプリは、ビルの壁面などに使われることがあります。国内でもその例が見られるようです。

 

 

「カリザ カプリ」のまとめ

色を表す単語はたくさんあります。「カリザ カプリ」はベージュのライムストーンですが、他にもアイボリー(象牙の色)やオフホワイト(真っ白ではない白)と表現されています。
自然が数千万年から数億年以上もかけてゆっくりと作り上げた岩石には、統一した色はありません。
だからこそ全てが唯一のものであり、貴重なのではないでしょうか。
「カリザ カプリ」の優しい風合いを生かし、大切に使いこなせるといいですね。

参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)

本磨き、水磨き

400角…14646円

2024年3月のしらべ

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