ポルトガルのライムストーン ブランコドマールのご紹介

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ブランコドマール(Branco Do Mar)のしらべ

ライムストーンのブランコドマールは、乳白色の肌地の表面に、無数の点柄と化石が混在しあう、石灰岩種に属する石材です。丁場や採掘層によっては、化石の封入量にも違いが見られる特徴をもった大理石です。このページでは、乳白色の鮮やかなベース地がとりわけ印象的な、ライムストーンのブランコドマールについてご紹介します。

原産地

ライムストーンのブランコドマールは、ポルトガル中部に位置するサンタレン県とリスボン県にまたがるリバテージョ地方のポルト・デ・モースで採掘されています。リバテージョ地方には、イベリア半島の中央部から大西洋へと注ぐテージョ川が貫流しており、その規模は、半島内で最長の長さを誇っています。

テージョ川東部に広がる県都・サンタレンは、ポルトガルの大航海時代を経済面で支えた地域で、ポルトガルの芸術史上においても、たいへん重要な場所として位置づけられています。またトマールに現存するキリスト教修道院は、「トマールのキリスト教修道院」としてユネスコの世界遺産に登録されるなど、サンタレンは歴史と文化の息づく伝統色のつよい土地柄なのです。

また年間を通じて降雨量が少なく日照時間も長いため、ワインを生産する気候条件が揃っており、テージョ川流域ではワイン製造用のブドウ畑が広がる他、多くのワイナリーが軒を並べるため、その一帯は「ワイン街道」として人々に親しまれています。

特徴

水磨き

有殻生物の遺骸が、地中で堆積・結晶化した石材のことをライムストーンと呼びます。大理石と同じく石灰岩質に分類されるこの石種は、ルーブル美術館やヨーロッパの教会などで使用されてきた、ほがらかな色調と自然な風合いに特徴がある石として、人々に親しまれてきました。

主成分はサンゴや貝殻などから変成した炭酸カルシウムとなり、一般的な大理石と比べると、吸水性が高く石質の柔らかさに特徴があります。そのためブランコドマールをご利用になる際は、石の取り扱いや環境面などに十分に配慮してください。

またその表面には、太古の生物や植物の化石が封入することもあり、各石材によって表情の違いを楽しむことができるのも魅了のひとつです。仕上げ方法は、自然の風合いを残した水磨き仕上げが主流となります。

留意点

ブランコドマールの留意点についてご説明します。

汚れの付着と吸水性の高さに注意

ライムストーンは吸水性が高く、汚れが目立ちやすいといった特徴をもっています。屋内の水まわりなどでのご使用や屋外でご使用になりますと、シミや汚れなどの原因となる恐れがあります。また寒冷地では、凍害などの症例が現れる場合もありますので、ご使用になる際は、くれぐれもご注意ください。

石材のお取り扱いとお手入れの際の注意点

ライムストーンは石質の柔らかな石材です。お取り扱いの際は、キズ・割れ・欠けが生じないよう十分な注意が必要となります。また石灰岩を主成分とするために、酸性洗剤のご使用や、石本体が酸に侵されますと、その表面が退色・変色する場合がありますので、お手入れの際は、酸性質のものをご使用にならないようにご注意ください。

各石材のバラツキに注意

ブランコドマールは、おおむね色調の整ったライムストーンではありますが、各石材によっては1枚ごとに色調や模様などにバラツキが生じる場合もあります。実際に施工する際には、あらかじめ仮並べをするなどして、全体のバランスを見ながら貼り合わせを行ってください。

使用場所

おもに屋内の壁面や床材として、県庁舎、ホテル、ホールの壁面に利用される石材です。乳白色の鮮やかなベース地が、明るく清潔な空間を演出してくれます。またパンやスイーツなどの生地をこねる製菓台にも利用される石材でもあります。

まとめ

ポルトガル中部のポルト・デ・モースで採掘されるライムストーンのブランコドマール。乳白色の涼やかなベース地がとりわけ美しく、時には化石も封入することから、表情の違いを味わうこともできる石材です。さっぱりとした肌地と化石を封入する古代ロマンの香るブランコドマールで、ぜひ空間を華やかに演出してみてください。