ビアンコカルディガン(Bianco Cardigan) ブラジル産白系御影石のご紹介

「ビアンコ・カルディガン」のしらべ

 

「ビアンコ」とはイタリア語で白を指す単語です。その名の通り、センスの良い白系の御影石が南米大陸で切り出されています。ブラジルで採掘されている「ビアンコ・カルディガン」が、その御影石です。

 

「ビアンコ・カルディガン」の原産地

 

ブラジル連邦共和国の東に小さな自治州があります。エスピリトサント州は広大なブラジルの中で、4番目に面積の狭い州で、九州をわずかに上回る広さです。自然に恵まれた場所で、国内でも3番目に高い山を中心にした高原に有名な国立公園があります。原始林のジャングルが広がる「カラパオー国立公園」には、様々な動植物が生息、繁茂しています。緑色の美しいインコの一種、オマキザル科の猿などが生息していますが、いくつかの絶滅危惧種も確認されています。この地域の主な産業は、サトウキビやコーヒー、オレンジなどの果樹栽培による農業と鉱物資源を採掘する鉱業です。鉱物資源に於いては、大理石や石灰岩、花崗岩などの石材の採石と、様々な鉱物の採鉱が行われています。その中でも電子部品などの製造に欠かせない材料となっている、レアメタル(希少金属)の内、レアアース(希土類)と呼ばれる鉱物は、この地域の経済を支える重要な産物となっています。

 

「ビアンコ・カルディガン」の特徴

 

本磨き

JB仕上げ

「ビアンコ・カルディガン」は名前の通り白系の御影石です。透明感のある白地に茶色や黒の粒子が混じっています。御影石は、基本的に学問上では花崗岩と呼ばれる岩石です。花崗岩を構成している主な鉱物は、白い長石と透明感のあるグレーの石英、黒い粒子に見える黒雲母から成り立っています。「ビアンコ・カルディガン」に見られる茶色の粒子は、柘榴石と言われる鉱物で、結晶が大きく透明度が高いものは宝石のガーネットになります。全体的に柄は均一で使いやすい種類の石材です。御影石は様々な鉱物や岩石で構成されていますが、「ビアンコ・カルディガン」の欠点がこの理由から現れます。鉱物の中の鉄分が、長い間に溶けだすことがあります。これが「サビ」と呼ばれるもので、地色が白いことでわずかな量でも目立つようになります。鏡面加工の場合は、この汚れに見える現象が顕著に現れるようになります。しかし、石目は小さい方なので、吸水率は低く硬い部類の石材となります。

 

「ビアンコ・カルディガン」を取り扱う時の留意点

 

白系の弱点を考慮する

 

ツヤのある表面では

「ビアンコ・カルディガン」のような白い御影石の場合は、白さを保つためにも汚れが付いた時にはこまめにお掃除されることをお勧めします。御影石はその特性から吸水率は低いのですが、全く吸水しないわけではありません。水周りや屋外で使われる場合はお手入れが欠かせません。長期間濡れたままにすると、「ビアンコ・カルディガン」の欠点であるサビが浮く状態になってしまいます。このような状態になった場合は専門家に任せるのが一番です。磨き直せば、ほとんどの場合、再び美しいツヤが戻ってきますが、元通りの状態に再生できない事もあります。

 

表面にツヤの無い場合は

ザラザラした表面ではホコリや床の場合では、土などが入り込んでしまいます。「ビアンコ・カルディガン」は、色が白いので汚れがとても目立ちます。また、屋外で長期間そのままにしておくとカビや苔の発生につながってしまいます。箒で軽く掃いたあと、床などの場合では水洗いができます。お掃除のあとは水気をしっかり取ってください。

 

「ビアンコ・カルディガン」に適した製品

 

特徴のある白系の御影石を有効的に使う

 

羽目板

「羽目」と言うのは、壁や柱の保護と装飾のために板を貼り付けることです。その時に使われる建材を「羽目板」と言います。石材は高級建築材として使われています。「ビアンコ・カルディガン」の上品な白はうってつけの材料になり、高級感のある空間を演出できるでしょう。

 

上がり框

玄関の土間から屋内に入る場所に使われる建材です。廊下と玄関床の境目にあたる部分になります。「ビアンコ・カルディガン」の白地に茶色の粒子が入る落ち着いた色と柄は、日本家屋にも違和感なく使うことができます。家に入った時、最初に目に付く所です。その家の品位を上げるのに一役買うのではないでしょうか。

 

床材として

白い色はベース使いのできる色です。「ビアンコ・カルディガン」の柔らかい白色は床材としても優しい雰囲気を出してくれます。また、濃い色の石材と組み合わせてアクセントをつけたり、モザイクを作り出したりした例もあります。「ビアンコ・カルディガン」の色合いでしたら、どんな色と組み合わせても調和のとれる床に仕上がるでしょう。

表面の仕上げについて

 

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

 

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

 

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「ビアンコ・カルディガン」のまとめ

 

カルディと言うのはコーヒーの木を見つけた羊飼いの伝説に出てくる名前です。この御影石の名前の中にある、カルディの意味は茶色の粒がコーヒー豆の色に見えたからでしょうか。御影石には、いろいろな名前が付けられていますが、由来や意味を考えるのも面白いのではないでしょうか。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

本磨き、ジェットバーナー仕上げ共

300角…21573円
400角…21573円

2022年11月のしらべ

おすすめショップ

江戸の小町のビアンコカルディガン本磨き

江戸の小町のビアンコカルディガンJB仕上げ

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。