G634 中国産御影石やさしい紫色のご紹介

G634のしらべ

御影石は様々な所で使われています。基本的に緻密で硬く、高温や寒冷、風雨にも比較的強い石材です。色も白やグレーだけでなく赤や、黒、緑など多彩な色があります。G634は紫系の御影石で、屋外で使用する環境石材として活躍することが多くあります。

「G634」の原産地

御影石の「G634」は中華人民共和国の福建省で産出しています。この国は大変古い歴史と、広大な国土を持つ国で、漢民族をはじめ多様な民族の人々も暮らしています。その中の「客家(はっか)」と呼ばれる人々は、一風変わった家屋で暮らしています。中国南部の福建省の山岳地帯には、ユネスコの世界遺産にも登録されている「福建土楼(ふっけんどろう)」と言う集合住宅が存在しています。多くは三から五階建てで、直径が50m以上もある同心円の外観を持ち、中央部分は共同スペースとして使われています。上空から見るとドーナツ型の巨大住居用建造物となっています。一族の人々が建築し、数十の家族で共同生活を営んでいます。中世から建て始められ、当初は様々な外敵から家族を守る役割を果たしていたので、通常一か所の出入り口は10㎝以上もある鉄製の扉が取り付けられています。また、下部の土壁の幅は約二mにもなります。この土楼では現在でも多くの人々が暮らしていて、「客家」以外の人達も暮らしています。

「G634」の特徴

本磨き

 

ジェットバーナー仕上げ

「G634」は、淡い紫系の御影石です。グレーの石英と黒い粒子の黒雲母は他の御影石とあまり変わりませんが、花崗岩を構成する鉱物の中の大部分がカリウムを多く含む長石である事が、このような色になる要因となっています。また、長石に含まれる様々なミネラル分の種類の違いや、量によって色の雰囲気や濃さに違いが出てきます。その為に、色調は若干変わる事があり、赤紫から紫、ピンクに見えるものもあります。中には、黄色味が加わって、ブラウンに近い色の石もあります。薄い紫系の中に白いぼかしのような部分と、黒い粒子が入って柄を作り出しているようなものや、稀に玉(ぎょく)と呼ばれる、大きめの黒い石が入り込んでいるものもあります。石目は小さい部類に入るので、柄も小さな感じになります。全体的に色がはっきりと表れるような感じではなく、薄目の柔らかい雰囲気の物が多いようです。従って、表面加工の違いで色味が変わる事は少なくなっています。

「G634」を取り扱う時の留意点

彩色系の御影石は色に注意する

「G634」は紫系の御影石ですが、紫はどちらかと言えば中間色になります。加えて、天然の石ですので、全体が均一の色になるわけではありません。従って、赤紫からピンクがかった色まで幅広い色合いがあります。また、基本的に色が薄いので含有鉱物によるサビがしみ出ることもあり、赤茶色の薄い感じでブラウンに見える石もあります。その様なことから、大量に使用する場合や後々補修に使われる時には注意が必要となってきます。

名称について

中国産の御影石にはほとんど番号が付いていて、国際的にはナンバーズグラニット(Granite、花崗岩)と言われています。しかし、番号だけでは商業的には味気ないことがある上、番号が一つ違えばまったく違う御影石になってしまいます。「G634」は「チャイナ・パープル」や「ロイヤル・シャンパン」など、多くの名称がつけられていますが、同じ呼び名の別の御影石もあります。どちらか一方だと間違うこともあるので、別名のある御影石の場合には名称だけでなく、番号と両方を確認した方がよいでしょう。

表面の仕上げについて

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「G634」に適した製品

建築や環境石材として、よく使われます。

環境石材

環境石材と言うのは、屋外の公園や公共の場所などに使われる石材です。御影石は緻密で丈夫な石材ですので、風雨に晒される所でも使用することができます。ベンチや車止め、橋の欄干や、名前を刻んだ親柱など様々なものが作られています。紫系ですが色が薄いので、どこに使ってもしっくりくる石材となっています。

天板

キッチンやテーブル、洗面台の天板も作られています。「G634」は薄目の色ですが、華やかでエレガントなイメージがあるので、明るい雰囲気の空間になるでしょう。もちろん天然石の高級感もあります。水濡れしても大丈夫ですが、自然の石なので撥水処理などのコーティングしたものをお勧めします。また、石材の天板はとても硬いので、食器などを置かれる場合には、破損防止の為にもコースターやマットを使用するとよいでしょう。

「G634」のまとめ

中国や日本でも紫色は古来より高貴な色とされ、一般の人々は使うことが許されない色でした。現在はどのような色でも身に着ける事ができますが、色にも意味のあるものが多く存在しています。また、同じ空間でも、色の使い方次第ではガラリと雰囲気が変わる事もあります。御影石の「G634」は紫系と言っても優しい色合いなので、どのような場所にも使え、華やかさも提供できる石材と言えるのではないでしょうか。

現在、閉山となっています。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

本磨き、ジェットバーナー仕上げ共

300角…8188円
400角…8188円
300×600…8196円

2022年12月のしらべ

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