シンガポール南洋工科大学ラーニング・ハブ(learning hub)

「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」のご紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

 東南アジアにある比較的新しい大学は、世界中の伝統ある大学と比べても遜色のない素晴らしい大学です。6人以上の学生が世界から集まり、様々な事柄を学んでいます。校舎は目を引く建物が多く建てられていて、「ラーニング・ハブ(学習の為の拠点)」もその一つです。 

「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」の設計者

 イギリス人の有名な実業家であり、デザイナーのサー・テレンス・コンランが「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と絶賛した、トーマス・ヘザーウィックが「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」のデザイン、設計を担当しました。15世紀の万能人と謳われたレオナルド・ダ・ヴィンチと同じく、あらゆるものに興味を示し、自らが作り出すものをとことん追求しています。納得できないものは作らないと言う彼は好奇心旺盛で、様々な物や要素を組み合わせて独創的な表現をしています。彼の作り出す建築物は、少し前なら実現できなかったような建物が多く見受けられます。まるでCGの作品のような建造物が大都市の真ん中に出現していたり、建物の周りに大きく動くファサードが取り付けられたりと、型破りな作品が生まれています。建築物の設計や家具のデザインなど企画の大小を問わず、様々な事や物を手掛けるオールマイティな彼は、モノづくりを楽しんでいます。 

「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」の所在地

 シンガポール共和国は一つの都市で成り立っています。マレー半島の南に位置する本島であるシンガポール島と多くの小さい島で構成された島国でもあります。本島は平坦な島で、広さは東京23区とほぼ同じくらいです。国全体の面積も奄美大島とほぼ同じくらいの広さしかありません。国土は狭くても古くから交易の要所として栄えていた所なので、今の経済も商業と観光が担い、世界でも有数の裕福な国です。本島は、高度に都市化されているので、元々の自然はほとんど残されていません。しかし、緑地公園はたくさんあり、熱帯雨林の気候に助けられ多くの樹木は比較的早く大きくなります。国名はサンスクリット語の獅子を表す「シンハ」と都市を表す「プーラ」と言う単語に由来していて、港にある「マー(海)・ライオン」はこの都市の守り神だと言い伝えられています。 

「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」の特徴

 「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」は、複数の円筒形を束ねたような物です。外観は、ドイツのお菓子のバームクーヘンを重ねたように見えます。コンクリートの外壁には地層の様なレリーフがあり、複数の層に分かれていて上の階層になるほど広くなっています。遠目に見ると渦を巻くような複数の塔が寄り集まっています。設計者のトーマス・ヘザーウィックが考えた当初のアイディアは、レンガでこの建物を覆うことでした。しかし、様々な制約があって、その案は取り入れられませんでした。次に考案されたのは、外装のコンクリートを着色したうえで、地層のようなラインを付けることでした。色はレンガより薄いベージュ系で、形と共に滑らかなイメージのある建物に仕上がっています。内側にある吹き抜けの空間も曲線が多用されて柔らかい雰囲気が醸し出されています屋内も壁はコンクリートが使われていますが、イギリスのイラストレーターの絵が使われた壁画を施された壁や柱となっています。学生たちの学習の為の拠点として造られましたが、屋内は普通の講義室の様な形ではなく、学生も講師や教授など教える立場の人も同じ平面で一緒に学習していけるような構造になっています。2015年に完成した学習棟は8階建てで、屋上など、あらゆるところに植物が植えてあり、自然環境にも配慮した建物です。 

 

 

 

 

 

「シンガポール南洋工科大学 ラーニング・ハブ」のまとめ

 南洋(ナンヤン)工科大学は1991年に設立された新しい国立の大学です。東京ディズニーランドとディズニーシーを合わせたほどの広さを持ち、6万人以上の学生が様々な事柄を学んでいます。一つの町ほどの広さと人口があるこの大学は、設立当初から世界でも有数の大学の地位を得て現在に至ります。校舎も世界中の有名な建築家の手による建物があり、日本人の手掛けた校舎もあります。素晴らしいハード(建物)を持つ大学は、これからの時代を担う優秀なソフト(人)を生み出しているのではないでしょうか。 

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