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「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」のご紹介
地球が誕生しておよそ46億年が経過したと言われている現代で、その歴史の1部を垣間見ることが出来る場所が世界中に点在しています。気の遠くなる時間の経過があって、
初めて作り上げられる自然の驚異とも言える景観が北大西洋に浮かぶ島国で見ることができます。「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」は、その風景を写し取ったような建物です。
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」の設計者
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」の建設は、建築設計競技会によって選ばれたました。優勝を勝ち取った建築事務所のヘネガン・ペン アーキテクツは、ロイスィン・ヘネガンと、シーフー・ペンの夫妻が運営しています。ロイスィン・ヘネガンは、アイルランドの北部にあるベルマレットと言う町で1963年に生まれ、アイルランドの首都ダブリンにある大学とアメリカの大学で建築を学びました。彼女は幼い頃からデザインに大きな関心を持っていましたが、建築家になることは思っていなかったと語っています。しかし、彼女の母親は彼女がいつも家の中を直そうとしていたと話していたようです。シーフー・ペンは1961年に台湾で生まれました。彼の父親も建築家で彼が子供の頃に、中国生まれのアメリカ人建築家、イオ・ミン・ペイの事務所で働くために家族でアメリカへ渡りました。建築家を目指してコーネル大学で学び、その後、ハーバード大学に通っていた頃にロイスィン・ヘネガンと知合いました。2人は大学卒業後にニューヨークにある建築事務所で働き、1999年に自分たちの建築事務所であるヘネガン・ペン アーキテクツを設立しています。2人は積極的に建築設計競技会に参加して、仕事を獲得してきました。事務所を設立して間もなくの頃にアイルランドの企画を手掛けることになり、2001年に事務所をダブリンに移しています。現在はドイツのベルリンにもオフィスを置いています。
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」の所在地
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」は、アイルランド島の北東部に位置する、北アイルランドにあるブッシュミルズと言う小さな村近郊の海岸近くに建設されています。北アイルランドはイギリスの1部ですが、様々な自治権を持っていて、アイルランド島の大半を占めるアイルランド共和国と強い繋がりも持っています。ブッシュミルズは、北アイルランドの北東部に広がるアントリム県に含まれています。アントリム県の東側は南北に走る山脈があり、南部はイギリスで最大の湖であるネイ湖に接しています。この湖は北アイルランドの飲料水の半分近くを供給しています。ブッシュミルズの村は北大西洋に面する小さな村で、アイルランドで造られるお酒のアイリッシュウイスキーの古い醸造所があります。また、年間数百万人の観光客が訪れるジャイアンツ コーズウェイの入り口にあたっています。ジャイアンツ コーズウェイは、村から約3kmほどにある奇岩が立ち並ぶ海岸です。玄武岩の柱状節理である六角形の柱が建ち並ぶ壮観な風景が見られる場所で、ユネスコの世界遺産に登録されています。この風景にはいくつかの伝説や神話があり、その内容からジャイアンツ コーズウェイ(巨人の土手道)と名付けられました。
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」の特徴
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」は、1986年に建てられ、2000年に火事で焼失した以前のセンターの後に建設されました。2012年に完成したこの建物は、ジャイアンツ コーズウェイの風景をそのまま再現したような外観になっています。この建物の建設には様々な条件が付けられ、設計者の思い入れもあって複雑な問題がありましたが、結果的には最高の建物が出来上がりました。まず、世界遺産に登録された場所であることから、以前のセンターの敷地以上の広さが取れないことがありました。加えて、この場所を訪れるためには自動車を利用するしかないことから、駐車場を広くとる必要がある事でしたが、自動車の滑らかな移動と、駐車場が景観を損なわないようにするように考えられました。また、周囲の景観に最大限の配慮をすること、環境にも影響を与えないことなど多くの制約が課せられました。1番の特徴は、ジャイアンツ コーズウェイの光景と同じ外観です。建設地から約30km南の採石場から砕石された玄武岩を研磨して、全てサイズの違う柱をデザイン通りに配置し、熟練の石工によって設置されました。建物はコンクリートで出来ていますが、BREEAMアワード取得のためにコンクリートの骨材にはリサイクル材が使用されています。空調も地下熱を利用した方法が採られていて、アワードうち2番目にランクの高い評価を得ています。基本的に平屋の建物ですが、半地下のようになっていて、平たい屋根には細心の注意を払って、地元で生育している植物だけが植えられました。
「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」のまとめ
海岸の遊歩道を歩いていたら、気が付かないうちにセンターの屋根にたどり着いていたというような印象が気に入っていると設計者は語っています。柱が建っているだけのように見える簡素な見た目ですが、とても複雑な計算が必要だった建物です。約4万本の玄武岩の柱が建ち並ぶ、かけがえのない風景にさりげなく付け加えられた建物が「ジャイアンツ コーズウェイ ビジターセンター」です。
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