天然石は多くの細かな穴、すなわち細孔を含んでいます。これらは、内部の水分が蒸発することで形成されるとされています。水分がこれらの細孔に侵入すると汚れがつきやすくなり、細孔は閉孔と開孔の二つのタイプに分類されます。
閉孔に水分が侵入すると、カビや苔の成長の原因となります。一方、開孔に水分が入ると色むらが発生するリスクがあります。
乾燥している状態の天然石であっても、細孔があるため常に空気中の水分が出入りします。特に屋外で使用される場合、雨期には細孔に水分が侵入することがあります。このため、天然石は放置すると徐々に劣化する傾向があります。
完全な劣化を防ぐことは難しいものの、最初に専用のコーティング剤を塗布することで劣化の進行を大きく遅らせることができます。
専門業者に依頼する前に簡単に大理石の汚れを取る方法はないのか?
白い大理石のテーブルやカウンタートップにコーヒーをこぼした場合、しみになるリスクがあります。大理石の表面には撥水剤を塗布して汚れを防ぐことが可能ですが、多くの大理石製品は初めから撥水加工が施されているわけではありません。そのため、撥水剤が施されていない大理石を使う際は、汚れやしみがつきやすいという点を理解しておくことが重要です。
コーヒーのしみ
もし大理石が汚れてしまった場合、プロの専門家に依頼してもとの状態に戻すのが最も確実です。しかし、一般の人でも試せる簡単な清掃方法があります。
- 中性洗剤を使った洗浄
中性洗剤を水で溶かし、柔らかい布で優しく大理石の表面を拭きます。その後、清水で拭いて乾かします。 - 重曹と水のペーストでの洗浄
重曹と水を混ぜてペーストを作り、柔らかい布につけて優しく大理石を拭きます。最後に清水で拭いて乾かします。 - アルコールを使った洗浄
柔らかい布にアルコールをつけて大理石の表面を拭きます。ただし、アルコールが傷つけることがあるため、薄めたアルコールを使うか、事前に試してから行うことがおすすめです。拭いた後は清水で拭いて乾かします。 - 大理石専用クリーナーを使用
市販の大理石専用クリーナーを使って、優しく表面を拭きます。ただし、石材に合ったクリーナーを選ぶことが大切です。
しかし、大理石の表面に傷や亀裂がある場合、または頑固な汚れがある場合は、専門業者に依頼することをお勧めします。大理石は酸性またはアルカリ性の強い洗剤や溶剤に敏感で、誤ったクリーニング方法により表面が損傷する可能性があるため、適切な方法での清掃が重要です。
それでもダメなときは、次の方法を試してみましょう。
一般的な市販の家庭用キッチンハイターを使用することで、大理石の汚れをかなり綺麗に取り除くことができます。
まず、汚れた部分にキッチン用漂白剤を豊富に塗布し、乾燥を防ぐために上からティッシュペーパーや布をかけます。さらに、サランラップなどのプラスチックラップで覆い、漂白剤の揮発を防止します。養生テープの使用が効果的です。
この状態で約半日待つと、汚れがかなり取れるはずです。場合によっては、2~3時間で効果が見られることもあります。
もし汚れが少し残っているようなら、半日後に同じ手順を繰り返します。ただし、大理石の光沢に影響を与えることはありません。この方法は、光沢を保ちながら汚れを除去する効果があります。
このような色合いまで戻ると思います。
(効果のある石種…ビアンコカララ・シベックホワイト・タソスホワイトなど白色系天然大理石、モカクリーム・ブランコドマール・カリザカプリ・アンタルヤライムストーンなどベージュ系ライムストーン)
いかがですか?一度試してみるのもいいでしょう!!
汚れが落ちたら、その後撥水剤を塗布することを勧めます。
それでもダメなら石材補修の専門業者にお願いしましょう。
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