セルペジャンテ イタリア産ベージュ系大理石のご紹介

セルペジャンテ(Serpeggiante)のしらべ

%e3%81%9b%e3%82%8b%e3%81%ba%e3%81%98%e3%82%83%e3%82%93%e3%81%a6

 

世界でも有数の産地。品質の良い種々の大理石を産出するイタリアから、木目調の模様が美しい、濃いベージュの大理石セルペジャンテをご紹介します。他にもオンダガタライトとも呼ばれ、古くから親しまれ、数々の建築物を飾ってきました。

ventura-serpeggiante-marble-quarry-block-2420b

 

serpeggiante-zebrato-marble-blocks-p73581-1b

 

ventura-serpeggiante-marble-quarry-tile-2420b

 

 

 

 

 

 

「セルぺジャンテ」の原産地

イタリア共和国は、地中海に張り出した長靴の形をしている事で有名な国です。イタリア半島の南部にあるプッリャ(プーリア)州のフォッジャ県が長靴のかかとに当たる地域で、大理石の「セルベジャンテ」はこの地域に複数の採石場があります。

太古より人々が暮らしていて、新石器時代の集落としての遺跡があります。紀元前の権力者の墓も見つかっていて、そこでは大理石で作られた彫像や、お皿、花瓶など様々な副葬品が発見されています。これらの品々は現地の博物館に所蔵されていて、保存と展示をしています。気候は地中海性気候で、夏は暑く乾燥して、冬は穏やかで降水もこの時期がほとんどです。比較的乾燥している地域ですが、以前の平野部は湿地帯が多く、羊を飼育するための牧草地でした。

現在は、「イタリアの穀倉地帯」と呼ばれる農業地になっています。また、トマトの栽培が盛んで、国内消費量のおよそ半分がこの地域で収穫されています。その他の産業で注目的な事は、自然を利用したエネルギー開発が早くから行われ、風力発電に於いては国内で初めての大規模な事業となりました。

「セルぺジャンテ」の特徴

wellest-m874-brown-serpeggiante-marble-tile-slab-china-brown-marble-p275573-1b

本磨き

大理石の「セルぺジャンテ」の一番の特徴は、地色と模様の入り方で、見た目が木材に似ていることです。茶色から少し濃い目のベージュの地色に、平行に並んだ線が見られ、層を成しているようにも見えます。線に見える模様は直線に近い物が多いのですが、中にはうねるような曲線が並んでいる場合もあります。このような模様の石が「セルぺジャンテ」の名前の由来となったようです。

「セルぺジャンテ」とは、イタリア語で「蛇行」を意味する単語です。白、または逆に濃い茶色をした、帯のような部分が入り込んでいる所もあり、流れるような平行な模様に交差するように、半透明の「寒水」と

呼ばれる線も入っています。この「寒水」の部分は、しばしばヒビ割れや、裂け目と間違われることもあります。

木目模様のような「セルぺジャンテ」は、和風建築にとてもよく似合います。また、「寒水」がある為に、洋風な建築物にもしっとりとした雰囲気をもたらしてくれます。派手さはありませんが、落ち着いた、穏やかな空間を作り出してくれる大理石です。

横流れの柄のため大きいものは柄に沿って割れやすく、スラブ材は高さの高いものはほとんどありません。日本に輸入されているものは1200mm以上の高さのものは少ないです。最近は価格の安い中国産のグレーセルペジャンテが普及しています。

「セルぺジャンテ」を取り扱う時の留意点

ヒビ割れに注意

大理石の模様と言うのは、構成物質の違いから色が変わって見えることを表します。質が違うと言うことは、同一の物ではないと言うことです。したがって、流れの模様に沿ってヒビが入りやすく割れやすい性質があります。

「寒水」はヒビ割れではありませんが、明らかな物質の違いがそこに見られることなので、そこの部分も割れやすい可能性があります。特に厚みの薄いタイル状の石板を利用する場合には優しく取り扱ってください。

設置する時の向き

「セルぺジャンテ」の模様は、ランダムではなく、比較的はっきりと平行に層を成すように入っています。その為、模様の向きが決まってしまうようになります。

タイル状の大理石を壁や床など広く使う時には、デザインに応じた柄の向きに注意しないといけません。仮置きして、模様を確認されるとよいでしょう。

「セルぺジャンテ」に適した製品

内装材

地色が濃すぎず薄すぎないので、床材としてよく利用されます。緻密な木目の様な模様も相まって、多少のキズは目立ちにくく、多数の人が行き交う所でも、定期的にメンテナンスを行えば、美しい表面を保つことはできます。

ホテルやマンションのエントランスホールの床に使用されますが、石材の高級感と共に、木材のような色と模様はホッとできる落ち着いた穏やかな雰囲気も演出できます。壁材としても、優しい控えめなイメージの「セルぺジャンテ」は、どんな空間にも対応できるのではないでしょうか。

 

 

 

 

水回りに

海外では浴室に使用することも多いですね。

 

 

出入り口のプレート

レストランや式場の入り口に置いてある、ウエルカムボードにも利用されます。優しい色合いと、落ち着いた模様の大理石で出来たウエルカムボードは、お客様をお迎えする場にぴったりです。また、ショップのネームプレートとしても最適な素材です。

「セルぺジャンテ」は控えめな模様と温もりを感じさせる地色なので、プレートに記される文字の書体や色を選ばず、店名やあいさつ文を引き立ててくれるでしょう。細工もしやすい石材なので、プレートの周りにさりげない飾り彫りを施せば、お店の格が一段と上がるのではないでしょうか。

「セルぺジャンテ」のまとめ

大理石の「セルぺジャンテ」は、和風、洋風どちらにも違和感なく似合うので、幅広く使える石材です。古来より建築素材や、装飾用の材料として付加価値を上げる手伝いをしてきました。現代では、様々な新しい使い方も考え出されています。これからも「セルぺジャンテ」の魅力をより良く引き出せる製品が開発されていくことでしょう。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

300角…15589円
400角…16063円
300×600…17179円
600角…29945円

2022年11月のしらべ

おすすめショップ

建材ネットのセルペジャンテ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。