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マルチカラーレッド(Multicolor Red)のしらべ
熱い大地のインドで切り出されている、その名もマルチカラーレッドと言う珍しい種類の赤い御影石があります。比較的モノトーンの多い御影石の中でも異彩を放つ石です。
原産地
インド共和国の南にタミル・ナードゥ州はあります。タミル人の国と言う意味の地域です。ポーク海峡を挟んだ対岸にスリランカの島が見える所です。インド国内でも非常に活発な地域で、農業、工業が共に盛んです。最先端の技術を使ったIT産業や、化学産業など多様な工場団地も擁しています。それらを支える電力も、この地にある各種の発電所が賄っています。風力発電に限って言えば、インド国内の約半分の発電量があります。教育水準が高く、著名な学者も輩出しています。
特徴
色のついた御影石は何種類かありますが、これほど濃い赤の石は少ないのではないでしょうか。しかし、一番の特徴はその柄にあります。一般にマーブル模様と称される、大理石に見られるような模様が見られます。赤い石の中に黒の流れるような柄が入っています。このように色、柄共に珍しい御影石ですが、色や柄の入り方に変化が大きいことが欠点となっています。とても綺麗な赤もありますが、黄色っぽい色の石もあります。また、柄について言えば黒い部分が大きく入っている所もあります。したがって、柄合わせなどが非常に難しくなってきます。でも、その苦労を補うほどの華やかさを持ち合わせた御影石ではないでしょうか。
表面の仕上げについて
基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。
本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凹凸があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色味が薄くなります。
この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。
留意点
表面の加工方法でお手入れのやりかたが違います。
鏡面加工
風景が映り込むほどに磨き上げた鏡面加工の場合は、傷が付きやすく目立ちます。軽い汚れなら、硬く絞った布で拭けば綺麗になります。少しひどい汚れは、中性洗剤を使いその後すすぎ洗いをしてください。緩めにしぼった布で洗剤成分を取り除いてくといいでしょう。洗剤成分が残るとシミの原因になってしまいます。
適した製品
インパクトをつけたい時にふさわしい素材です
建築物内部
ビルなど大きい建築物の柱に使われている例があります。赤系の色が周りに華やかなイメージをひき出します。また、個人住宅の上がり框に使われることもあります。家に入って最初に目につく場所です。印象的な御影石は、その家の格を上げる一因を担うことが出来るでしょう。
インテリア
屋外のベンチや庭テーブルがマルチカラーレッドで作られています。公共施設の外庭などに置かれ、木々の緑とのコントラストが映える空間を求めることができます。ほっと一息つける時間が持てる場所にぴったりです。
まとめ
マルチカラーレッドは御影石の変わり種です。しかし、その個性豊かな色と柄を上手に使えれば、何倍にも価値が上がるのではないでしょうか。御影石のマルチカラーレッドは、使う人の感性で様々な姿を見せてくれることでしょう。
参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)
300角…16000円
400角…16000円
2019年3月のしらべ