ジュライエロー(ジュラベージュ) ドイツジュラ紀の化石入り石灰岩のご紹介

ジュライエロー(Jura Yellow)「ジュラベージュ(Jura Beige)」のしらべ

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アル・ハムラ・タワー(Al Hamra Tower)

太古の地球では大きな一つの大陸が存在していたと言われています。
その超大陸であるパンゲアが二つの大陸に分裂した頃に起源のある石灰岩が「ジュラ イエロー」です。
「ジュラ イエロー」のジュラは、地質学での年代である中生代のほぼ中心の時代、ジュラ紀を指しています。

「ジュラ イエロー」の原産地

ライムストーンの「ジュラ イエロー」は、ドイツ連邦共和国最大の州であるバイエルン州のゾルンホーフェンやアウクスブルクと言う町で採石されています。
州都のミュンヘンは国内第三位の大都市で、ゾルンホーフェンの町は北へ約100㎞離れたところにあります。この町は、ジュラ紀の化石が多く産出する所として世界的にも有名な町です。
19世紀の中頃に、この地で始祖鳥の化石が見つかったことで一躍有名になりましたが、この発見により昆虫類と爬虫類の進化を繋ぐことができました。また、この地で出土する化石は状態が良いので、完全な形を保っている化石が数多くあり、1970年に開設されたブルガーマイスター・ミュラー博物館には多くの標本などが展示、保存されています。
一億数千年前には多くの島が浮かぶ多島海であり、いくつかのラグーンも存在していたことが、状態の良い化石が残された要因と予測されています。その事と合わせて、この地で採石される石灰岩は最高品質であり、リトグラフを制作するための石版画の材料として重宝されていました

ヴィリバルト城(Willibaldsburg)

ミュンヘンとニュルンベルグの間に位置するアイヒシュタットでは、ヴィリバルト城の敷地内に併設されたジュラ博物館が特に有名です。
博物館には近郊から採掘されたアンモナイトや恐竜などの化石が展示されており、なかでも「始祖鳥の完全なる骨格」という所蔵品は、鳥類の先祖の化石としてたいへん貴重なコレクションです。

「ジュラ イエロー」の特徴

ライムストーンの「ジュラ イエロー」は、その名の通りジュラ紀を起源とする黄色系の石灰岩です。この石種の最大の特徴は、化石が多く見られると言うことです。大小様々な化石が封入されていて、大きなものではアンモナイトが完全な形で見られる石もあります。
石材として利用されている「ジュラ イエロー」は、わざわざ化石の入っている部分を採石しているわけではありません。
しかし、このような特性のある場所で採石されているので、化石には見えない茶色や濃いグレーの結晶のような粒や塊が多く入っています。
模様と呼べるような感じではありませんが、粒子の多く入っているものには柄を作り出しているように見える部分もあります。
色はイエローの名がついていますが、クリーム色やベージュ系が多く、薄い黄色系、もしくは薄い茶系の色となっています。
また、「ジュラ ブルーグレー」と同じ地域で採石されているので、黄色がかった灰色に見える石もあります。

ドイツのジュラマーブルは他の大理石産出国(イタリア、スペインなど)と違いジュラマーブルの石材加工業者は必ずJMS(ジュラマーブルサプライヤーズ)という会社を通して売ることになっているようです。

そんなジュラマーブルの仕上げ方法には、表面の石柄がくっきりと現れる本磨き仕上げと、光沢を抑えた水磨きそしてドイツならではの数多くの仕上げ方法があります。
ライムストーンの本磨き仕上げは、他の大理石と比べると、それほど光沢がでないという特徴があるようです。

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本磨き

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水磨き

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サンドブラスト仕上げ

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ブラシ仕上げ

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サンドブラスト+ブラシ仕上げ

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ブッシュハンマー仕上げ

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リプルド仕上げ

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ストライド仕上げ

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ロックフェイス仕上げ

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スプリットフェイス仕上げ

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チゼル仕上げ

参考までにジュラミックスとジュラグレーも掲載します。

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ジュラミックス

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ジュラグレー

「ジュラ イエロー」を取り扱う時の留意点

名称について

ライムストーンの「ジュラ イエロー」は、緻密で化石の封入があり、高品質の石灰岩です。色もイエローの名が示す通り、薄い黄色の石が多のですが、ベージュに近い物や灰色を帯びているものもあります。
その為、「ジュラ ベージュ」や、「ジュラ ゴールド」または「ジュラ ミックス」など、色を示す多くの名称があります。
商業上の名前なので、どのような名前を付けてもよいのですが、採石場などを確かめた方がよいでしょう。
欧州では「ジュラ ベージュ」と言う名で多く流通しているようです。また、高品質な為に、石灰岩と根源が同じであることから、大理石として売られていることもあるようです。

見た目の印象に幅があります

名称の違いにもある通り、「ジュラ イエロー」は薄い色ですが彩色のある中間色なので、色の見かけに幅があります。
また、化石が多く入っている石種ですので、その量や大きさによっても見た目の違いが出てきます。均一の砂の様な見た目の石ではないので、特に広い場所に使用する場合には注意が必要です。

「ジュラ イエロー」に適した製品

美術品

「ジュラ イエロー」は石灰岩の中でも非常にきめの細かい石です。
18世紀の終わりに発明された版画の一種である、リトグラフを作成するための石版画を作る材料に使われていました。過去の優れた美術品もありますが、現在も美術品としてのレリーフ(浮彫り)が作成されています。
また、柱や階段の手すりを支える柱などにも付加価値を付けるために、様々な模様の浮彫りを施したものが作られています。

壁材として

日本では、一般の家屋で全面的に壁を石材で仕上げる事は少ないのですが、ポイント的に使用されることはあります。
そして、ビルや商業施設などでは、壁材にライムストーンが使われる事はよくあります。「ジュラ イエロー」は化石の封入があり、緻密で高品質なことも手伝って、本磨きと言われる鏡面加工のものは大理石にも負けない美しい仕上がりになります。
「ジュラ イエロー」の柔らかい色合いは、温もりのある雰囲気があり、石材の高級感と相まって上質な空間を作り出してくれるでしょう。
最近、化石が見られる壁などで紹介される場所に使われている石材が、「ジュラ イエロー」であることが多く見かけられます。

「ジュラ イエロー」のまとめ

約2億年から1億5,000万年前と言われる中生代ジュラ紀は、動植物の種類が大幅に増えたとされている時代です。
「ジュラ イエロー」が採石されている地で、始祖鳥の化石が発見された事から有名になりましたが、それ以前からこの地の石灰岩は質が良かったので、美術品の素材として多くの価値ある作品が作られていました。
良質な石灰岩の「ジュラ イエロー」は、太古の自然が生み出した多くの偶然が積み重なった結果なのではないでしょうか

参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)

水磨き

400角…13000円
400×600…13000円
600×600…15000円

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