ジュラグレーブルー ドイツジュラ紀の石灰岩のご紹介

ジュラグレーブルー(Jura Grey Blue)のしらべ

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地球上の生物は海から発生したと言われています。大昔の海には多くの生き物が生まれ、進化していきました。
それらの生物が残した殻などが降り積もり、長い時間をかけて出来上がった岩石が石灰岩です。ライムストーンの「ジュラ グレーブルー」は、太古の生き物の遺産が見られる石材です。

 

 

 

 

 

「ジュラ グレーブルー」の原産地

ドイツ連邦共和国の南部に位置するバイエルン州に、化石の産地で有名なゾルンホーフェンの町があります。その町や近隣のアイヒシュテット、ヴァイセンブルクなど、複数の町で石灰岩の「ジュラ グレーブルー」は採石されています。バイエルン州は正式名称をバイエルン自由州と言い、20世紀の初めまでの約100年間はバイエルン王国と言う一つの国家でした。この地域はオーストリアやスイスと国境を接する場所で、アルプス山脈の北側になります。自然に恵まれた所で、海は無いけれどそれ以外の自然は満喫できる場所と謳われています。深い森が多く、広大な国立公園がいくつかあり、多くの動植物が保護されています。ヤマネコの仲間など大型のネコ科の動物や、複数の猛禽類なども生息していて、豊かな動物相が存在していることが分かります。海はありませんが、大小の湖や沼地があり、いくつかの川が流れているので、冬のスキーや夏のハイキングなどだけでなく、水辺でのレジャーも楽しめます。

 

 

「ジュラ グレーブルー」の特徴

本磨き

 

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水磨き

「ジュラ グレーブルー」は高い品質を持つライムストーンです。
同じ地域で採石されている「ジュラ イエロー」と同様、多くの化石を見る事のできる石灰岩として有名です。
色合いは、名前の通り灰色系の石ですが、均一の色ではありません。
無彩色ではありますが、色の濃さに幅があります。それによって、にじむような模様に見えるものがあり、化石の封入によって柄を構成しているような石もあります。
アンモナイトなどの様にはっきりとわかる化石は、それ自体が渦巻きや円形の模様になり得ます。また、小さな結晶や粒が見られ、そのほとんどが濃い色になっています。
基本的に石灰岩はベージュ色をしているのですが、石の出来る過程に於いて様々な鉱物が混入して色が変わります。灰色をしているのは、炭素系の鉱物などが影響しています。その度合いによって色の濃さが変わり、光の当たり具合によっては青味を帯びる事もあります。
薄めの灰色の場合に青く見える事が多いように見受けられます。

 

 

 

 

「ジュラ グレーブルー」を取り扱う時の留意点

化学変化に弱い

大理石と同じく石灰岩は生物由来の岩石なので、化学変化に弱い性質を持っています。特に酸に弱い事は大理石と同じです。
ただし、大理石は出来上がる過程に於いて、マグマなどによる高熱の影響を受けていますが、石灰岩は言うなれば降り積もっただけの岩石なので、なおさら影響を受けやすくなっています。
その為に炭酸水や果物の果汁で簡単に表面が溶け出すことがあります。
表面にツヤを持たせた本磨きと呼ばれる加工の物の場合には、短時間でツヤが無くなってザラつくようになってしまいます。
このような表面加工の場合には、しっかりしたコーティングを施すことをお勧めします。その上で、特に酸性の物を付着させないように注意して、万が一付着した場合には速やかにふき取ってください。

 

色柄の違い

天然の産物なので、同一のものはありません。
特に、「ジュラ グレーブルー」には化石が入っていることが多く、その種類や大きさ、量によって随分と見た目が変わります。
また、色の濃淡に差が出る事も多いので、その事も念頭に入れておいてください。

 

「ジュラ グレーブルー」に適した製品

床材

基本的に石灰岩は柔らかく脆い性質ですので、床材には不向きだと言われています。しかし、「ジュラ グレーブルー」は緻密な石なので、石灰岩の中でも硬い部類に入る石種であることから、床材としても利用に耐える石となります。
グレーは無機質なイメージがありますが、封入されている様々な化石や、わずかに色の濃い粒子が見えるために冷たい印象はありません。
どちらかと言うと薄い感じの色なので、濃い色合いの石と組み合わてモザイク模様などの床を作り出せます。

 

調度品のトップ

カウンターやテーブル、チェストなどのトップに「ジュラ グレーブルー」が使われています。
落ち着いたグレーのライムストーンは、どんなお部屋にも合う素材と言えます。
ゆったりとしたティータイムに、「ジュラ グレーブルー」のテーブルに見る事の出来る様々な化石は、お茶の時間の話題の一つになってくれるのではないでしょうか。

 

「ジュラ グレーブルー」のまとめ

ライムストーンの「ジュラ グレーブルー」で見られる化石は、アンモナイトだけではありません。
当時の海には多くの生き物が生息していました。現在も見る事の出来るヒトデやウニの仲間のウミユリ、大小の二枚貝もあります。
また、サンゴも石が切り出された角度で、丸い塊がたくさん固まって見られる物や、細長い枝のように見える物もあります。
「ジュラ グレーブルー」は単なる素材としての石材ではなく、太古の自然に思いを馳せる事が出来、話題を提供してくれる楽しい石材かもしれません。

参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)

水磨き

400角…16378円
400×600…16850円

2022年11月のしらべ

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