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インド砂岩レッド(India Red Sandstone)のしらべ
高品質の赤御影石の宝庫であるインドでは、赤い色をした良質な砂岩も産出しています。
古くから採石されている「インド砂岩 レッド」は、インド国内の寺院や王宮を飾ってきた石材です。
「インド砂岩 レッド」の原産地
インド共和国の北西部に位置し、パキスタンと国境を接しているラージャスターン州第二の都市ジョードプル近郊で「インド砂岩 レッド」は採石されています。
ジョードプルは州内のほぼ中央にある都市で、いくつかの別名を持っています。熱帯性の気候で、冬でも気温が30度に達し、夏には50度を超える事がある地域で、降水量が少なく、一年を通して晴天の日が多いことから「サン・シティ」と呼ばれています。
また、旧市街地にある家々の壁が青い色をしていて、遠目に見ると街中が青く見えるので、「ブルー・シティ」とも呼ばれています。
これは、防虫の為に塗った明るい緑色の塗料が化学変化を起こし、透き通るような青い色に変色したためです。
この街は、15世紀頃に力を持っていた王国の首都として建設され、交易の要所としての役割も持つ都市となりました。現在も延長10㎞の城壁が残っていて、観光の名所となっています。街の中心部には当時のままの姿をした王宮があり、今はホテルとして利用されています。
「インド砂岩 レッド」の特徴
「インド砂岩 レッド」は鮮やかな赤ではなく、こげ茶色に近い色をしています。小豆色やレンガ色と言われるような、赤茶系の少しくすんだ色をしています。
インドでは鮮やかとも言えるほど美しい御影石が多く産出していますが、地質的にそのような石が出来る条件があったと言われています。砂岩と花崗岩は石の構成物質に同じ鉱物が含まれています。
その中の長石がカリウムを多く含むとカリ長石と呼ばれるようになり、その影響で岩石が赤くなるようです。
砂岩はいわゆる砂が固まって出来上がった石なので、板のように剥がれてしまうような状態になります。その為、自然の石のような少しデコボコした表面になっています。
色の濃さに大きな違いはありませんが、色味に多少の違いがあり、わずかに黄色味を帯びたものや、青味があって赤紫に近い見え方のものもあります。基本的には他の色が混じる事はありませんが、中には白い斑点のような粒が見られる石もあります。
「インド砂岩 レッド」を取り扱う時の留意点
吸水性が高い
砂岩は石材の中でも特に水を吸いやすい性質を持っています。マグマなどの高温にさらされる事が無く、小さな砂粒が積もって固まっただけの石なので、目には見えなくてもたくさんの隙間があります。
「インド砂岩 レッド」のように建材として使われる砂岩は、きめの細かい石が多いのですが、やはり隙間は存在します。
その為に、水がかかると短時間で石の中に吸い込まれてしまいます。
シミや汚れの元となるので、速やかに水気をふき取ってください。
屋外に使われる場合には、撥水加工などを施した物をお勧めします。
柔らかい石です
高温も高圧も受けていない石なので、石材の中でもとても柔らかい部類の石です。加工が容易なので、細かい彫刻などが出来る良い点もありますが、脆く壊れやすい欠点もあります。硬い物をぶつけたり、落としたりしないように気を付けて取り扱ってください。
「インド砂岩 レッド」に適した適した製品
壁材
内壁や外壁に「インド砂岩 レッド」が使われます。インパクトのある色なので、ビルの外壁に使われると遠くからでも目立つ建物となるでしょう。また、入り口周りの柱や壁に使われる例もあり、印象深い雰囲気を持たせることができます。建物の内部では、エレベーターホールなど、目を引きたい場所に使われると案内もしやすくなるのではないでしょうか。
御影石や大理石のようにツヤのある表面にはできませんが、加工が簡単なので、細かい細工を施した壁も作る事ができます。
「インド砂岩 レッド」の色と意匠を凝らした細工で、個性あふれる空間を演出する事が可能になります。
屋外の装飾品
石材はタイル状の物だけでなく、柱状のものや大小さまざまなサイコロ状のものも作られています。これらの石材を利用して家の周りを装飾することができます。
玄関先や門の周りなどに、「インド砂岩 レッド」の細身の柱を数本建てるだけでも独創的な雰囲気を持たせることができます。天然の石肌なので奇抜な感じは和らげることができ、個性的なイメージを作る事ができます。
「インド砂岩 レッド」のまとめ
温もりのある赤地と独特の風合いを見せるインド砂岩のレッドサンドストーン。石表面に散らばる白系の斑点が小雪を思わせて、いいアクセントになっています。
エキゾチックな雰囲気を醸す風合い豊かな石材で、あなたの日常空間を彩ってはいかがでしょうか。
参考価格(㎡単価、消費税別、運賃別)
割り肌
400角…6929円
400×600…6929円
2022年11月のしらべ
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