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「ベキアのセイル ハウス」のご紹介
夏になると太陽が真上に来るような熱帯域の海に浮かぶ島に建物を建設することは、様々な問題や困難が待ち受けています。その上、地球環境や建設地の自然環境に負荷を与えないことを加えると、解決に向けて更に多くの課題が増えてきます。カリブ海に浮かぶ島に建設された家は、多様な問題を解決した結果がとても美しい風景を作り上げました。森の樹々の間に白く浮かび上がった建物が「ベキアのセイル ハウス」です。
「ベキアのセイル ハウス」の設計者
「ベキアのセイル ハウス」を手掛けたのは、アメリカの西海岸にある街に事務所を置くデイヴィッド・ハーツ アーキテクツです。創設者のデイヴィッド・ハーツは、1960年にカリフォルニア州の大都市サンフランシスコのすぐ南に位置する街で生まれ、間もなく彼の家族はロサンゼルスに移りました。ロサンゼルスの建築専門学校で学び、学校を出てから独立するまでの3年間を、カナダ生まれのアメリカを代表する建築家、フランク・ゲーリーの元で経験を積みました。近年では持続可能性が様々な分野で叫ばれていますが、彼は建築の分野でリサイクル素材などをいち早く取り入れています。独立して開設した事務所で開発したのが、産業廃棄物を混合したコンクリートです。普通のコンクリートに比べ軽量であることが利点で、ガラスや木材などを混合すれば見た目の向上にもなります。2004年にアメリカの持続可能性と環境負荷の視点から建物を評価するグリーンビルディング認証制度の認定を建築家として受けています。その後の2007年に彼の事務所は環境スタジオとして運営されるようになりました。アメリカの西海岸は自然火災が頻発する地域であり、彼の祖父と父親が作り上げた牧場も火災の被害にあったことから、火災からの復興にも力を注いでいます。また、趣味のサーフィンからの思いで、水辺や水の環境問題にも取り組んでいます。
「ベキアのセイル ハウス」の所在地
「ベキアのセイル ハウス」はカリブ海の島国セントビンセント及びグレナディーン諸島のベキア島に建設されました。イギリス連邦の加盟国の1つで、最大の島であるセントビンセント島に首都のキングスタウンがあります。グレナディーン諸島のうち北の3分の2がこの国の領土となり、南部の島々は隣国のグレナダに含まれています。領土の9割近くがセントビンセント島で、残りの島々のうち9つの島に住人がいます。セントビンセント島は火山島で、標高1,234mのラ・スーフリエール火山が最高峰となっています。ベキア島は国の領土であるグレナディーン諸島の中で1番大きな島で、伊豆諸島の神津島と同じくらいの大きさです。セントビンセント島の南約10kmに位置していて、島の名前のベキアはこの地域に住む先住民の言葉で、「雲の島」と言う意味があると言われています。この島は国内でも人気の観光地で、島の周辺には多くのダイビングスポットがあり、スキューバダイビングが楽しめます。また、伝統的に行われていた元旦のレガッタ(動力のない船での競争)やイースターのレガッタと音楽フェスティバルなどのお祭りが催されています。観光以外の産業では漁業がありますが、伝統的に捕鯨が行われていて、島の中心地であるポート・エリザベスには捕鯨博物館があります。
「ベキアのセイル ハウス」の特徴
「ベキアのセイル ハウス」は住居と宿泊施設を備えていて、2020年に完成しました。丘の樹々を波になぞらえれば、本当に小型の帆船に見える複数の建物で構成されています。樹木の緑と屋根の白い帆布、眼下に広がるカリブ海の海の色は絵画のような印象があります。古くから伝わるカリブ海の暮らしを尊重した上で、島に建物を建設する難しさと自然環境に負担をかけないと言う問題を解決した結果が、このような美しい建物群になりました。建設については、あらかじめいくつかの部品を違う場所で作り、それを建設地で組み立てる工法が採用されました。設計者は島の丘に建設する困難をこの方法で解決しました。帆に見える屋根は様々な役割があります。まず、強い日差しを遮って過ごしやすい屋外空間を作り上げる事が挙げられます。次に、いくつかの大きな屋根は2重になっていて、暑い空気を上に逃がす風の通り道を作っています。また、帆布から伝った雨水は帆を支えているステンレス鋼の柱に注ぎこまれ、コンクリートの基礎部分に造られた貯水槽に水が貯められるようになっています。持続可能性を掲げていることもあって、使用された建材はリサイクル材が多く、生育速度の速い植物や廃棄される植物の部分も使われています。床などに使用されている木材は桟橋に使われていた木の再利用です。壁にはヤシの木の繊維やココナッツの殻を砕いたものが使用されています。
「ベキアのセイル ハウス」のまとめ
「ベキアのセイル ハウス」はカリブ海の島に建設されましたが、いくつかの部品は太平洋やインド洋に繋がる海に浮かぶ島々で作られました。木の建材になった使われなくなった桟橋もそれらの島で設計者が見つけたということです。「ベキアのセイル ハウス」はカリブ海の伝統的な船を模していますが、世界中の海に浮かぶ島々にも通じる建物ではないでしょうか。
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