G355 中国産白御影石のご紹介

G355のしらべ

古来より建築物や道標など石を使って様々な物を作ってきました。石材も色々な種類がありますが、一番多く使われているのが花崗岩ではないでしょうか。日本では花崗岩の石材を御影石と呼んでいます。御影石の中でも白や灰色の石が広範囲に使われています。中国産のG355もその中のひとつです。

「G355」の原産地

御影石の「G355」が切り出されている中華人民共和国の山東省は、中国の台所と言っても過言ではない地域です。黄河下流域の肥沃なデルタ地帯では様々な農産物が作られています。小麦やとうもろこし、豆類などの穀物をはじめ、桃やリンゴなどの果樹や多種にわたる野菜など、豊富な種類と量を生産しています。農産物の生産量は中国国内のトップクラスで、国内の広い範囲に出荷され、近隣の国にも輸出されています。冬の野菜で一番ポピュラーとも言える「白菜」は、この地域から日本に渡ってきました。今では普通に見られる白菜ですが、日本での栽培の歴史は浅く、本格的に栽培されるようになってから100年ほどしか経っていません。黄海沿岸の漁業では、多種にわたる魚介類が水揚げされています。近年では大規模な養殖も行われていて、安定した漁獲高を保っています。また、黄河や多くの湖では淡水魚も収穫されています。それらの食材をふんだんに使い、繊細な細工を施されて作られる山東料理にはたくさんの絶品があります。

「G355」の特徴

本磨き

 

ジェットバーナー仕上げ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「G355」は中国産白御影石の一つです。白と表されていますが、御影石の場合は白い大理石のような不純物の無い真っ白な石では無く、非常に薄い灰色であることがほとんどです。御影石の主な構成鉱物である長石の白と石英の灰色の中に黒雲母の黒い粒子が入っていて、全体の中で白い部分が多く見られます。黒い粒子の量の多少で色味が違って見えることもあり、多いとグレー系に、少ない所は白に近い色となっています。また、薄い紫に見える物もあり、「チャイナ エクセレンス」と呼ばれることもあります。他にもいくつかの名称がつけられていますが、中には「G355」の色がピンクに分類されている事もあります。御影石は複数の鉱物で構成されているので、薄い色の石の場合には、わずかでも有色鉱物が入っていると目立つようになってきます。石目は小さめで、白い砂の様な柄になっていますが、石目も多少の大きさの違いが出ることがあります。御影石の中では吸水率が若干高い方になっていて、特に石目が大きくなってくると、それに連れて吸水率も高くなる傾向にあります。

表面の仕上げについて

 

基本的に御影石には表面を研磨した「本磨き仕上げ」と、表面の鉱物をバーナーで高温にして飛ばす「JB(ジェットバーナー)仕上げ」があります。

本磨き仕上げは年月が経っても光沢が落ちにくいため外壁などに適しています。JB仕上げは表面に凸凹があり、ザラザラしているので滑りにくく、床材などに適しています。JB仕上げにすると本磨き仕上げに比べて色見が薄くなります。

この本磨き仕上げとJB仕上げの両方を使用して、壁面や床面をデザインすることができます。

「G355」を取り扱う時の留意点

白い石ですので、汚れなどが目立ちます。

御影石は硬く緻密な石ですが、天然の産物なので石が出来上がる過程において目に見えないほどの穴が無数に開いています。花崗岩は基本的に、長石と石英と色を引き出す有色鉱物で構成されています。それぞれの物質は同一のものっではないので、どうしてもわずかな隙間も出来てしまいます。その隙間や微細な穴からでも水分は浸透していきます。水分を含むと、花崗岩に含まれている鉄分が酸化して茶色のシミが出てきます。これを「サビ」と言います。白い石にこのサビが出ると非常に目立ちます。事前に撥水処理を施した石材もあるので、使う場所によってはそのようなものをお勧めします。

名称について

白やグレー系の御影石は産地も種類もたくさんあり、大抵の場合は少し見ただけでは区別がつきません。中国産の御影石は産地のわかる「ナンバーズ・グラニット」とも呼ばれ、「G」の後に数字の付いたものが一般的です。「G355」にも、いくつかの別名のついたものもありますので、名前とナンバーをよく確認して購入することをお勧めします

「G355」に適した製品

建物の見える所、見えない所で御影石は活躍しています。

見える所

御影石は一般家屋でも様々な所で使われています。玄関の床や、上り口に取りつけられている「上がり框」等、建築物の様々な所に使われています。また、塀や門柱など家の周りにも使われることの多い白い御影石の「G355」は、白い色が醸し出す清楚さと上品さを備えた良い素材となっています。昔は縁側のある家も多かったので、庭に降りるために置かれた「沓脱石(くつぬぎいし)」なども御影石が利用されていました。

 

見えない所、目立たない所

御影石は緻密で硬い石です。日本でも古くから家屋の基礎の部分にも多く使われてきました。その中に「束石(つかいし)」と言う物があります。簡単に説明すると、床を支える柱を乗せる石です。正に縁の下の力持ち的存在で、「G355」もそんな力持ちのひとつと言えます。

 

「G355」のまとめ

御影石の中でも一番多く利用されていて、よく見かける色が白や灰色の石材ではないでしょうか。御影石の「G355」は白御影石ですが、自然の石だからこそ色に若干の違いが出ることは否めません。色に多少のムラがあることは、天然物であることの贅沢と言えるのではないでしょうか。

参考価格(㎡単価、消費税込、運賃別)

本磨き、ジェットバーナー仕上げ共

300角…7873円
400角…7873円
300×600…7880円

2022年11月のしらべ

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