ホイール ストーリー ハウス

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「ホイール ストーリー ハウス」のご紹介

 

「ホイール ストーリー ハウス」の物語は、設計者がもったいないという精神をもっていたことから始まりました。まだまだ使えるモノが風雨に晒され、放置されていたり、少しの欠けや歪みで廃棄される素材などを使ってなにか出来ないかと考えていました。建築家として思いついたのが家を作ることでした。

「ホイール ストーリー ハウス」の設計者

 

「ホイール ストーリー ハウス」を手掛けたのは、ガーナの建築家サミー・アンサー(サミー・マンサー・アンサー)です。彼は独自の理念から「廃材建築家」又は、「ジャンク・アーキテクチャー」と呼ばれています。1959年にガーナの首都アクラで生まれ、父親が絵を書くことを教え、物を作ることを共に楽しんでくれました。幼い頃のこのような体験が、大人になってからの夢に変わり、20代の半ばに建築を学ぶためにアメリカへ渡りました。しかし、経済的な理由から大学での学業を中断することを余儀なくされてしまいした。故郷へ帰る前に、アメリカのアパートで、むき出しの木材で作られた床に寝ていた時、床材の松の香りが彼にひらめきを与えたと語っています。ガーナに帰って最初に起こした行動は、国で2番目に大きい都市のクマシで電線を巻いていた多くのドラムを回収する事でした。ドラムを解体して建物の素材に使うことを思いつき、費用がかからず、資源の無駄を押さえることができ、何よりそれらを組み立てる過程を彼は楽しんでいました。今までは捨てられていた様々な資源を利用して、建物を作ることは次第に社会にも影響を与えるようになってきました。近年彼は、農村部などの子供たちに十分な教育を提供する事を目的とした、非営利の団体である「ホイール ストーリー財団」を創設しています。

「ホイール ストーリー ハウス」の所在地

 

ガーナ共和国の首都、アクラに「ホイール ストーリー ハウス」は建てられています。ガーナは、南大西洋に繋がるギニア湾に面している西アフリカの国の1つで、緯度と経度の0地点(赤道と本初子午線)が交わる場所に1番近い国となっています。国名の由来は、かつてこの地域にあった帝国をサハラ砂漠を渡って交易をしていた人々が呼んでいた名称と言われています。19世紀頃にはアフリカ大陸のほとんどがヨーロッパの植民地となり、ガーナもイギリスの植民地でしたが、第二次世界大戦が終戦を迎えた数年後にアフリカの中でいち早く独立を達成しています。産業は地下資源によるものが大半を占めていて、原油と金の輸出が1位と2位を占めています。石油に関しては、20世紀までは輸入国でしたが、21世紀に入って沖合に油田が発見されてからは輸出国となりました。農産物としては、植民地時代に導入されたカカオ豆の栽培によるものが最大で、世界第2位の生産量を誇っています。国土のほとんどは草原地帯が占めていて、北部にある山岳地帯で鉱物資源の採掘が行われています。また、国内で最も長いボルタ川を堰き止めて建設されたアコソンボダのム水力発電所は、国内の産業を支え、隣国のトーゴとその隣のベナンに電力が輸出されています。そして、ダムの建設によって出来たボルタ湖は世界で最大の人工湖になっています。首都のアクラは南部のギニア湾に面した所に位置しています。植民地時代から首都を務めていることから、古い建物も多く残されています。

「ホイール ストーリー ハウス」の特徴

 

「ホイール ストーリー ハウス」は、1996年に建設が開始されました。この家の名前の「ホイール」とは、電線などを巻くための木製の糸巻のような形をしたドラムを指しています。アメリカから故郷に帰った設計者は、たくさんの使用済みケーブルドラムが放置されているのを見て、もったいないと感じていました。通常は、燃料の薪にされるか、そのまま朽ちるまで放置されていました。この家の建設に取り掛かる前に、国の第2の都市であるクマシで、500個以上のコードドラムを回収し、それを分解して木材の形にしました。通常の建築現場で排出される欠けた石材やタイルは壁材になり、取り壊される家屋にあった丸太は柱になりました。コードドラムの1部は解体されて床材や屋根材に生まれ変わり、そのままの形でテラスのテーブルや、庭のオブジェなどにも使われています。また、古くなった敷石も壁材として利用されています。他にも、最近は樹脂製になっていますが、以前は木箱だった飲料のケースも木材になりました。そして、この家のもう1つの特徴が家の外観に見られるデザインです。この地域で古くから培われてきた意匠が見られ、再利用素材が伝統的な文化と融合しています。この家は12戸の部屋に分かれていますが、設計者は多くの人に見てもらいたいと考えていて、予約をすればいつでも見学できるようになっています。

「ホイール ストーリー ハウス」のまとめ

 

設計者は、「廃棄物なんて存在しない」と語っていて、どんなものでも何かに使えると考えています。その結果の「ホイール ストーリー ハウス」は、廃棄物で作られた建物とは思えない、アフリカの伝統的な装飾も見ることができる家になりました。ガーナのガウディと呼ばれることもある設計者ですが、その理由は、この家が現在も常に何かが付け加えられているからです。「ホイール ストーリー ハウス」は、これからも続く物語を紡いでいくのではないでしょうか。

 

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